5月14日 濁った潮に苦戦
ポイントを目指して走る途中、昨日からの海の濁りが気になった。

「まだ、濁りが残ってますね」

「潮が菜っ葉色して、透明感が有りませんね」

スタートとしては、最悪に近い感じの潮になっている。

それでも、走行途中に大きなベイトの固まりに遭遇する。

「凄いベイトですね」

「ちょっと、やってみましょう」

塩田さん、矢越さん、Bさんが一斉に竿を出す。

直ぐに、Bさんにアタリが来た。

良型の真鰺だ。

「この型の真鰺なら、嬉しいですね」

すると、今度は矢越さんにアタリ。

これも、良型の真鰺だ。

「このベイトの固まりは、真鰺の群かも知れませんね」

又しても、Bさんにアタリが来た。

今度は、ニベだった。

「海が濁っているから、浮いてくるまで魚が見えませんね。走りは真鯛かと思いました」

ちょっぴり残念そうだ。

ベイトの正体を確認したところで、目指していたポイントへ移動する。

ここで、最初のヒットは塩田さんに来た。

竿先をゴンゴンと叩き「おっ、真鯛か」と期待を持たせてくれて正体は、レンコ鯛。

「レンコにしては、良型かな」

次のアタリも塩田さんに来た。

上がってきたのは、良型の真鰺。

「鰺が型が良い」と、嬉しそうだ。

「何か来たけど、全然引かない。ただ重いだけ」

矢越さんが、釣り上げた魚は、良型のアヤメカサゴ。

「良い型のカサゴですね」

「刺身が取れますね」

「味噌汁が美味しいと思うよ」

釣った魚は美味しく頂く、釣り人の基本の一つかな。

ここから、暫くはレンコ鯛と良型の真鰺が3人に連続ヒットしてくる。

「真鯛が来ないですね」

潮が下り潮で、前日の雨の影響で濁りが入り、海面には沢山のゴミが浮いている。

潮の状況としては、決して良くない。

潮の流れも、0.5ノット前後と動きはイマイチすっきりしない。

そんな中で塩田さん、矢越さん、Bさんが釣果を上げていく。

「真鯛が来ると嬉しいのだけど…」

本命を求めて、ポイントを移動する。

移動したポイントで、最初のヒットは矢越さん。

アヤメカサゴと真鰺のダブルヒット。

「美味しい魚がダブルは、嬉しいですね」

塩田さんにアタリが来た。

「なんか、今までの引きとチョット違う感じがする」

上がってきたのは、良型のイサキ。

「おっ、イサキだ」と、塩田さんも嬉しそうだ。

Bさんにも、矢越さんにもヒット。

Bさんにはウミゴイが、矢越さんには、アヤメカサゴが来た。

どうしても、本命のアタリが来ないこともあり、ポイントを古い魚礁回りを中心に移動していく。

しかし、南東の風が段々と強くなり、白波が立ち始めた。

「前回、真鯛が出たポイントへ行きましょう」

南東の風を警戒して、少し浅場に移動する。

「微妙な感じのベイトですが、やってみましょう」

塩田さんとBさんが鯛ラバで、矢越さんがジギングで攻めていく。

南東の風が益々強くなり、時折船が大きく揺れる。

「来た!」

矢越さんの竿が、いきなり海面に突き刺さる。

「ゆっくり、瀬に持って行かれない様に」

塩田さんも、Bさんも応援に回る。

魚の走りが止まらない。

ドラッグ音が響き、ラインが出ていく。

「よしっ、止まった」

なかなか浮いてこない獲物の走りを溜めていた時「あっ!外れた…」

「切れたの?」

「いや、ジグは着いている」

回収したジグを見ると、真鯛と思われる魚の鱗が針に着いていた。

「ドテ腹に針が掛かって居たのかも知れませんね」

「取れたと思ったけどな…残念」

口惜しい重いが残った。

しかし、この後南東の風が益々強くなり、帰港することにした。

「残念ですけど、帰りましょう」

「次、取りましょう」

南東の風に押される様に、帰港した。