開進丸
7月28日鯖、鯖、鯖
梅雨が明けて、夏の日差しになってきた。
海で風のない時は、ジッとしていても汗が滲み出てくる。
当然、冷たい水分が欲しくなってくる。
そんな真夏に、元気な姿を見せるのが鯖なのだろう。
朝間詰めの一投目から、鯖がヒットしてくる。
水深の半分も仕掛けが入らない内に、ヒットしてくる。
岡本さん、宮田さん、辻さんも鯖の連発に大賑わい。
早いときは、海面近くでヒットしてくる。
朝間詰めは、中鯖が多かった。
鯖は、針掛かりすると走り回る。
隣通しで、仕掛けが絡まり、解くのが大変。
鯖の中に、時折、真鰺がヒットしてくる。
辻さんに、鯖とは違う感じのアタリが来た。
真鰺がヒットしてきた。
真鰺も、中鰺が多くなってきた。
仕掛けが、鯖の群を通過すれば、根魚等もヒットしてくる。
ウッカリカサゴの、老成魚。
「刺身が取れますね」と、岡本さんの笑顔が良い。
近くで、釣りをしている仲間の船も、鯖が連発しているようだ。
浅場は鯖が多いと考えて、深場に移動する。
深場に入る頃から、風が南東に変わり始めた。
潮も、上り潮が入り始め、真北に向かって流れ始めた。
しかし、潮色は濁りが取れない緑がかった色のままだ。
岡本さんにアタリが来た。
「走り回りますね」
獲物は、鯖だと私も思っていた。
走り回って上がってきたのは、ハガツオだった。
1キロクラスのハガツオ。
仲間の船でも、ハガツオがヒットしているようだ。
船首で竿を振っている宮田さんにも、アタリが来た。
竿先が小刻みに震えている。
上がってきた鯖は、丸々として太っている。
「腕の太さくらいは有りますね」
「此くらいの太さなら、締め鯖も良いですね」
食の話で、盛り上がる。
クーラーの中は、鯖が可成りの数入っている。
鯖の処理、配達をどうするか、悩む数になっている。
「今日は、帰りますか」
昼過ぎて、無南東の風も強く成り始めた事もあり、納竿とした。
港に帰ると、船仲間の関屋さんが待っていた。
「お客さんに、魚をプレゼントしますよ」と、連絡が来ていた。
オオモンハタ、イサキ、大鰺、鯖等々。
岡本さん、宮田さん、辻さんに釣果の分のプレゼント。
関屋さんにお礼を言って、談笑した。