12月31日今年の締め
船を出す前に、船仲間から連絡が入った。

「波がありますよ。沖は時化ています」

別な仲間からも、連絡が来た。

「波が高くて、釣りにならんど」

「沖には、出てこん方が良いど」

仲間の忠告を聞き、大晦日の釣りは内場で締める事になった。

連絡通り、裸バエアタリに行くと、既にウネリが高い。

無理をせずに、安全第一の釣りを心掛ける。

内場には、既に船が入っていた。

野瀬の灯台近くから、釣りをスタート。

立山さん親子、國武さん、渡辺さんが一斉に竿を出す。

暫くして、立山さんにアタリが来た。

上がってきたのは、ホウボウ。

「このホウボウ、殿様の魚と言うくらい、美味しい魚ですよ」と、説明する。

空には雲が覆い、北よりの風が冷たく吹き付けてくる。

まずまずのスタートに、その後を期待する。

國武さん、立山さんの息子さんにもアタリが来るが、大きなエソが連発。

國武さんの鯛ラバに、アタリが出ている。

「又、来ました」

先のアタリは、針はずれで逃がしているだけに、慎重にラインを巻き上げる。

上がってきたのは、良型のイトヨリダイ。

渡辺さんにも、アタリが来ている。

内場に多い、ガンゾウヒラメがヒットしてきた。

沖が時化て、沖合のポイントに行けないが、何らかのアタリは続いてくる。

北側の山に、雨が降っているのが見える。

「どうしようかな…」

釣りを続けるか、帰るか迷っていると渡辺さんにアタリ。

「良い感じで引いて居るみたいね」

「多分、鰺だと思います」

鰺だと針はずれもあるので、ゆっくりと巻き上げる。

「カンパチだ」

上がってきたのは、良型のカンパチ(ネリゴ)

「この天気で、この魚は嬉しいね」と、思わず笑顔になる。

立山さんにもアタリが来た。

1キロは優に超す、草フグだった。

國武さんにアタリが来た。

「良い感じで引きます」

上がってきたのは、ガンゾウヒラメ。

「良型ですね」

「嬉しいですね」と、寒い中の國武さんの笑顔が暖かい。

今日は、大晦日と言うことと、孫達が帰ってきている事もあって、12時上がりの釣行。

「お疲れさまでした」

「楽しかったですよ。やっぱり釣りは良いですね」と、立山さん親子の言葉。

「天気は悪かったですけど、竿が出せて楽しかったです」と、國武さんの言葉。

「また、行きましょう」と、渡辺さんの言葉。

どの御言葉も、船長としては嬉しい限りのお言葉。

笑顔の中で、今年の締めが出来た。

「ありがとうございました」

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