5月20日 気分一新
今は、海の状況が良くないのは、みんな一緒だろう。

それなら気分を一新して、竿出して結果の出た釣果を喜ぶことにしよう。

「お早うございます。今日は、最近行っていないところに行きましょうか」

「赤潮の無いところが良いですね」

「南に走ってみましょう。新しいポイントが見つかると良いですね」

風も無く、べた凪の海を南に走る。

塩田さん、右田さん、矢越さんと私で、賑やかに釣りの話で盛り上がって、ポイントを目指す。

「ベイトがずっと続いてますね」

船を走らせながら、魚探に映し出されるベイトの反応が、気持ちを盛り上げてくれる。

「ここで、竿だししましょう。ベイトは出ています。底根は少々荒い感じです」

朝日に手を合わせ、3人同時に釣り開始。

潮は、緩い下り潮が沖に払い出している。

どうやら、今のところは赤潮の心配は無い様だ。

「どうか、楽しい1日になります様に」

願いが、直ぐに通じた。

「来た!来ました」

矢越さんが1投目からアタリを捕らえた。

塩田さんも、ほぼ同時にアタリを捕らえる。

最高の出足だ。

「見えた。キジハタです」

高級魚のキジハタが、ダブルで上がってきた。

矢越さんのキジハタは、2キロを超している。

右田さんもアタリを捕らえているが、途中で針が外れた様だ。

「又来た!」

矢越さんの調子が上がってきた。

良型のイサキが来て、直ぐ後にバラハタが来た。

連続ヒットだ。

「今日は、嬉しいです。最近のモヤモヤとした気分が吹っ飛んだ気持ちです」

私も、嬉しい。

又しても、矢越さんがアタリを捕らえた。

良い感じで、竿が曲がっている。

「多分イサキです」

上がってきたのは、良型のイサキ。

「白子を出していますね。今が旬やからですね」

矢越さんの、好調は止まらない。

又しても、アタリが来ている。

今度は、良型のバラハタ。

今日2枚目のバラハタだ。

塩田さんも、右田さんも、矢越さんの好調な出足に圧倒されて居るみたい。

「潮止まりになってきました。ポイントを変えますか」

「キチガ瀬に行ってみませんか」

「そうですね。行ってみましょうか」

しかし、キチガ瀬に来てみると潮が動いていない。

「干潮の潮止まりは過ぎていますよね」

「そうですね。全然動かないですね」

それでも、ベイト回りを攻めていると、矢越さんにアタリが来た。

良型のウッカリカサゴだった。

塩田さんにも鰺が来た。

1時間ほど粘ってみたが、どうしても潮が動く気配がない。

「別なポイントに行きましょう」

「潮が動くところが良いですね」

「ベイトを探して、ベイト回りを攻めてみましょう」

北に戻りながら、ベイトを探す。

「此処のベイトは、良い感じですね。立ち上がっています」

ベイトの潮上に回り込み、釣り開始。

暫くすると、矢越さんにアタリが来た。

「イサキです。嬉しいです」と、笑顔だ。

塩田さんにも、アタリが来た。

「これは、良い型のキジハタですね」

「充分にキロは超してますね」

二流し目に入ると、直ぐに矢越さんにアタリが来た。

上がってきたのは、ミノカサゴ。

「その魚は、美味しいよ」

塩田さんも、これまでに何度か釣り上げたことが有る、との話だった。

「ちょっと、大きく場所を変えてみましょうか」

北に船を走らせ、浅場で鯛の実績の有る処へ行ってみる。

「何の変哲も無い様な、フラットな海底です。でも、所々に窪みがあって、ベイトが居たらチャンスです」

一流し目は、アタリ無し。

二流し目に入り、塩田さんにアタリが来た。

矢越さんにも、アタリが来たが残念、針が外れてしまった。

塩田さんのアタリは、本日唯一の真鯛。

キロクラスの「丁度食べ頃サイズですね」と、笑顔。

ポイントを変えると、又しても塩田さんにアタリが来た。

「良い引きしてますね」

「良い型だと思います」

獲物の引きを楽しんで、やり取りしている。

上がってきたのは、1.5キロクラスの良型オオモンハタ。

「久し振りのオオモンハタや、嬉しい」と笑顔。

もう少し粘りたかったが、ここで納竿。

「また、次も頑張りましょう」

楽しい1日を終え、帰港した。