開進丸
11月22日楽しい時間は、仲間と、家族と
今日の潮は、途中から動かなく成ってしまった。
軽い仕掛けが、真下に落ちていく。
少し仕掛けを遠投しても、直ぐに真下に入ってしまう。
ベイト反応も、朝の内に出ていた反応が、時間経過と共に消えていった。
風も穏やかにって、良い感じになってきた筈なのだが…。
朝間詰めの時間帯に入ったポイントは、鯖のベイト反応が海底から20メートルの範囲で出ていた。
一投目から、辻さんの竿にアタリが来た。
「一投目からアタリが来ると、楽しいですね」
竿を小刻みに叩くアタリは「鯖ですね」と、巻き上げる。
丸々と太った秋鯖が、上がってきた。
「鯖がベイトなら、青物が居るかも知れませんよ」
期待感が膨らんでいく。
辻さんの竿に、鯖のアタリが続く。
脂の乗った太った鯖が、強い引きを楽しませてくれる。
私の船の近くでは、船仲間の関屋さんも、何かを掛けている。
声を掛けると「GTが釣れた」と、嬉しい返事が帰ってきた。
船首では、宮田さんもアタリを捕らえて居る。
鯖とは違うアタリが来たようだ。
「サゴシですね」
辻さんにも、サゴシがヒットしている。
気の置けない楽しい仲間と、釣りの時間を楽しむ。
ヒットが続く時間は、笑顔が一杯になる。
しかし、ここから潮が動かなくなる。
色々とポイントを変えてみるが、潮が動かない事に変わりがない。
深場に移動してみた。
少しだが、ベイト反応が出ている。
粘り続けている宮田さんに、アタリが来た。
「多分、真鯛ですね」
時折、竿先を大きく叩くアタリが出る。
ゆっくりと、楽しみながら巻き上げる。
1キロ超と、食べて美味しいサイズの真鯛が上がってきた。
「流石の粘り勝ち」
釣り仲間の辻さんも、笑顔で祝福。
しかし、その後も潮が動かず、午前の釣りを切り上げた。
午後からは、東原さん家族で釣りを楽しむ。
午前の宮田さん達から、東原さん家族に交代。
奥様の香織さん、高校生の藍莉さん共に、船釣りは初めて。
沖合は、風が南西に変わった事もあって、内場に行くことにした。
時折、寄せてくる大きなウネリも、気に成っていた。
主役は、藍莉さんの笑顔。
船仲間の関屋さんも、釣果アップのお手伝いで乗船している。
今日の東原さんは、家族に優しいお父さん。
まずは、藍莉さんに「魚の引きの楽しさ」を体感してもらう。
関屋さんが魚を掛け、藍莉さんと交代。
「結構引くだろう」と、東原さんが笑顔で声を掛ける。
「引きが強いね」と、藍莉さん。
上がってきたのは、大きなエソ。
初めての魚の引きを体感した笑顔が、爽やかだ。
ここからは、お父さんの手解きを受けながら、釣りを楽しむ。
魚探に、ベイト反応が出てきた。
「良い感じの反応が、出てきましたよ」
声掛けると、東原さんにアタリが来た。
上がってきたのは、タチウオ。
東原さんに代わって、藍莉さんが記念写真に、ハイパチリ。
一通りの竿の扱いを、お父さんから習った藍莉さんが、アタリを捕らえた。
「来た。来たよ」
魚とのやり取りに、笑顔が弾ける。
「何やろうね」
みんなの期待が、藍莉さんに集中する。
上がってきたのは、ガンゾウヒラメ。
お母さんの香織さんも、笑顔で拍手。
次の流しでも、藍莉さんにアタリが来た。
魚とのやり取りを楽しむ愛娘の姿に、東原さんも笑顔が満開。
「重いよ。手首が痛くなってくるね」
楽しんで仕掛けを、巻き上げていく。
1匹目より、一回り大きなガンゾウヒラメが上がって来た。
「やったね。2匹目やね」
お父さんも、お母さんも、笑顔で祝福。
「煮付けか刺身が美味しそうだね」
食べる話にも、笑顔が一杯。
このガンゾウヒラメを、東原さん家族の釣りの締めに帰港。
「家族で、又、お出でよ」と、声を掛ける。
「はい、又、みんなで来ます」と、笑顔一杯の返事が返ってきた。