開進丸
11月4日水平線から朝日が昇る
水平線から昇る朝日が、綺麗だった。
「今日は、ロックフィッシュオンリーで行きたいですね」
「了解です。タチウオは無しで行きましょう」
肥田木さん、佐藤さんと、秋のロックフィッシュを狙う。
風は、可成り落ちてきている。
しかし、海上のウネリは、北東から寄せている。
やや波長の短いウネリが、船を上下に揺らしている。
ロックフィッシュの攻めるポイントとしては、夏場とは少し目線を替えてみた。
秋は、やや水深のあるポイントを、攻めてみた。
最初のポイントでは、佐藤さんにアカハタがヒットしてきた。
一方で、アタリと同時に、瀬に入られる強いアタリも来た。
水温が変化し始めると、瀬周りから仕掛けに飛びついて、直ぐに反転するのだろう。
余り執拗に、追い掛けては来ない気がする。
肥田木さんにも、マハタやアラカブがヒットするが、全て海に帰す。
風が落ちてきて、波もあまり立たない。
「沖に出られるかも」
北東からのウネリに気を付けながら、沖合に出てみる。
水深10~30メートル辺りの岩場を攻めてみる。
最初の流しでは、アタリは出なかった。
二流し目に、少し水深のある処を流してみた。
ポツポツと、アタリが出始めた。
肥田木さんに、まずまずの型のアカハタがヒットしてきた。
いきなりの強い引きで、瀬に入られる事もあった。
良いアタリだけに、大物を予想させる分、口惜しい思いが残る。
佐藤さんにも、良型のアカハタがヒットしてきた。
アラカブは、大型は少ない気がした。
アカハタのアタリの出方は、大いに気持ちが高鳴ってくる。
コッコッと、小さな前アタリが来て、いきなり竿先が突っ込む。
直ぐにアワセを入れると、心躍る重量感が伝わってくる。
肥田木さんに、強いアタリが来た。
ゆっくりと、巻き上げていく。
良型のアカハタに「よっしゃ」と、納得の声が出る。
昼の干潮の潮止まりを過ぎて、ポイントを移動する。
海底は、岩が盛り上がったポイントがあります。
「オオモンハタが狙えるかも」
海底を丁寧に探っていた佐藤さんに、強いアタリが来た。
「多分、オオモンハタだと思います」
佐藤さんの予測通り、オオモンハタが上がってきた。
1キロ超の良型だ。
「狙い通りでしたね」
思わず、笑顔になる。
朝間詰めに「此処ならアタリが出るかも」と、予測したポイントは不発に近かった。
しかし後半は、良型のアカハタが、ヒットしてきた。
秋の、ロックフィッシュも楽しい。