開進丸
6月13日南西の風、強し
早朝の、雲の流れが速い。
「来る途中の、海岸は風が強かったです」
出船前から、海では風が吹いている様だ。
塩田さん、黒原さんを乗せて、風覚悟の朝間詰め勝負。
ポイントに入る頃は、南西からのウネリが既に出ていた。
「いつまでやれるか。勝負ですね」
海響丸の森船長からは「ベイト反応が凄いですよ」と、連絡が入った。
そのアタリまで行くと、凄いベイト反応が出てくる。
その正体は、鯖子のようだ。
塩田さん、黒原さんが、直ぐに釣り開始。
一流し目、なかなかアタリが出てこない。
二流し目に入り、針掛かりした鯖子をそのまま流していく。
黒原さんに、強いアタリが来た。
「鯖子に何か食いつきました」
ゆっくりと、やり取りする。
しかし、相手の鋭い突っ込みに、ハリスが切られた。
「落とし込み用の、枝針が切られました」
青物の様なアタリだっただけに、残念。
塩田さんにも、アタリが来た。
上がってきた獲物を見て、ガックリ…。
サメだった。
時化ている中に、何らかのアタリが来たことは、嬉しいが…。
ポイントを変えてみた。
すると、黒原さんにアタリが来た。
竿先を、小刻みに叩く。
「イサキのようですね」
1.1キロと、良型のイサキが上がってきた。
「欲しかったイサキが来ました」
黒原さんに、笑顔が戻った。
塩田さんにも、アタリが来た。
良型のバラハタが、ヒットしてきた。
お二人には、ウッカリカサゴやアラカブは、ポツポツとヒットしてくる。
塩田さんに、良型のオジサンがヒットしてきた。
南西の風が強く、ウネリも高い。
沖合の主なポイントには、行けない。
浅場狙いで、アタリを拾っていくが、段々と風が強くなってきた。
南西から西よりの風が強くなり、海上には白波が立ち始めた。
「これ以上は、危ないですね」
「引き上げましょうか」
午前10時過ぎに、帰港することにした。