4月21日80来たよ

朝間詰めの海は、緩い北西の風。

海上は、波一つ無いべた凪になった。

ポイントを目指す船足も、白波を蹴立てて順調に進む。

潮は、下り潮が0.6ノット前後で流れている。

風が余り吹いていない分、もう少し流れがあっても良いのだが…。

海響丸の森船長から「水温が2度ほど下がっていますね」と、連絡が来た。

何となく、今日の釣りの難しさを感じる、水温低下だ。

そんな中、テンヤで攻めていた久家さんに、アタリが来た。

良い感じの竿の曲がりなのだが、竿先が小刻みに震えるのが気になる。

「何やろうか」

「もしかして…」

その、もしかしてが的中した。

上がってきたのは、サメだった。

久家さんのテンヤに、続けてアタリが来る。

今度は、大きなエイだった。

「今日は、変な魚ばかり掛かってきますね」と、大笑い。

関屋さんに、強いアタリが来た。

ドラッグ調整しながら、やり取りを楽しんでいる。

少しずつ、獲物が上がってくる。

しかし、途中で竿先から魚のアタリが消えた。

「なんで?」

「切られました」

針が切られていた。

ポイントを変えて、移動する。

移動途中で、凄いベイト柱が出てきた。

「凄いベイトですよ。やりましょう」と、声を掛ける。

直ぐに関屋さんに、アタリが来た。

ドラッグ音が、鳴り響く。

少し巻き上げては、直ぐにラインが出ていく。

竿の曲がりから、獲物の大きさが伝わってくる。

タモを準備して待っていると、海中に大きなピンク色が見えてきた。

「真鯛ですよ」

80センチ、4.8キロの見事な真鯛が上がってきた。

「80来ましたね」

「久し振りの80ですね」

皆で関屋さんの大鯛を、祝福する。

「よっしゃ、これからだ」と、気持ちが高ぶる。

しかし、潮が変わり始めた。

下り潮から、上り潮に変わり始めた。

期待が大きい上り潮なのだが、ハッキリとした動き方ではない。

「海底から、少し上に潮が重く感じるところがあります」

関屋さんのアドバイスで、久家さんが潮を確認する。

「確かに、潮が行っている処がありますね」

潮が行っているところに、魚が居ても良いと思うのだが…。

当たってくるのがエソと、フグになってきた。

「変な潮に変わりましたね」

ベイト反応が出てきても、アタリが出ない。

昼過ぎ、風も東南東に変わってきた。

潮の変化と、風の変化に見切りを付けて、帰港した。

#九州 #宮崎 #マダイ #ジギング