5月12日 やったね!
昨日の菜っぱ潮は、今日も残っていた。

ポイントに走りながら、その潮色の悪さに「何処を攻めよう…」と悩んでいた。

一方で、魚探に映るベイト反応は、すこぶる良い物を感じていた。

「ベイトが凄いですよね」

「直ぐに船を止めたいくらい何です」

そんな衝動に駆られるくらいのベイト反応だ。

目指すポイントに入った。

「あれ…、ここはベイト反応が無い…」

潮色も「バスクリン」の黄緑色になってしまっていた。

二流しの途中で「此処は諦めましょう」と、移動を決断。

次のポイント移動する。

「このポイントは、良い感じのベイトが出ていますね」

潮は、菜っぱ色のままだが、反応の出ているベイトの中を攻めてみる。

「下潮が動いている感じがします」

塩田さん、Mさんが下潮の動きの変化を察知している。

反応は直ぐに出てきた。

Mさんにアタリが来た。

「60センチクラスかな」

Mさんの予想が的中。

61センチ、2.5キロの良型の真鯛が上がってきた。

塩田さんにも、強烈なアタリが来た。

2度、3度とドラッグが鳴り、ラインが引き出されていく。

「どうですか」

「上がり始めました」

しかし、その途中で惜しくも針外れ…。

「口惜しいですね」

「大丈夫です。又来ます」

気持ちを切り替えて、仕掛けを振り込む。

少しずつだが、下り潮が動き始めたようにも感じる。

0.6ノット前後で流れている。

Mさんにアタリが来た。

1キロクラスの綺麗な真鯛が上がってきた。

塩田さんにもアタリが来た。

1.5キロクラスのキジハタが上がってきた。

「美味しい魚が釣れました」と、ホッとした表情。

キジハタが吐き出した物には、パッチンエビが出てきた。

「贅沢な物を食べてますね」

潮は下りの菜っぱ潮で、決して良い潮ではない。

しかし、ベイト反応は良くて、アタリは出ている。

Mさんに今までにない、今日一番の大当たりが来た。

塩田さんにもアタリが来た。

Mさんの竿が、何度も海面に突き刺さるように、強い引きに耐えている。

「怒らせないようにゆっくりやります」

ダブルヒットだ。

「姿が見えてきました」と、塩田さん。

良型のイサキが上がってきた。

「やった。イサキが来たのは嬉しいですね」

私としても待望のイサキだ。

Mさんのアタリは、まだ凄い抵抗を見せている。

「もうすぐです」

「見えた。デカイ真鯛です」

船上に上げると、その大きさは際立っていた。

直ぐに計量する。

「86センチ、6.2キロです」

我が開進丸の真鯛記録だ。

「私のこれまでの記録は、83センチです」と、Mさん。

祝福の握手をする。

アタリは続く。

良型のイサキが連続してヒットしてくる。

「やっとイサキの季節が来た、と感じますね」と、嬉しくなってくる。

塩田さんには、良型のキジハタがヒットしてきた。

「あと、真鯛が来てくれると良いだけど…」

その声が、海中に届いたようにアタリが来る。

2キロ弱の良型真鯛がヒットしてきた。

「嬉しい真鯛ですね」

「今日は、真鯛が食べられる」と、塩田さんの笑顔が良い。

昼近くになって、潮の流れに変化が出てきた。

「少し、上り加減になってきましたね」

「ポイントを移動してみましょうか」

海底はフラットで特徴的な物はないが、最近はベイト反応が良いポイントだ。

案の定、このポイントにはベイトが盛り上がっている。

「凄いベイト反応が出ていますよ」

船の周囲では、カタクチイワシがバチャバチャと海面にナブラをたてている。

Mさんにアタリが来た。

「ハタだったら嬉しいですね」

上がってきたのは、良型の真鯛。

「65センチ、3.1キロです」

ベイトをお腹一杯に食べているのだろうか。

元気の良い真鯛だ。

暫くすると、今度は塩田さんにアタリが来た。

良型のオオモンハタが上がってきた。

「今日は、カサゴを混ぜると5目釣りになりました」

クーラーの中が賑やかになっていた。

このポイントの近くには、大磯先輩の船も来ていた。

「こっちは、鰺が当たってくるよ」

30センチクラスの鰺がヒットしているようだ。

動きがイマイチ良くないと感じた潮だったが、釣果は満足行く物になった。