開進丸
9月28日 凪だけど、苦戦
大島の北側アタリで、潮の色が変わっていた。
北側は濁りが入り、南側は澄み切った青色をしている。
北側から、上り潮が押しているようだ。
野瀬辺りに行くと、潟方向から潮が押している。
押してくる潮は、前日の雨の影響が残った濁り潮だった。
船は、上り潮に押されて、大島方向に流れていく。
「ややこしい潮になってますね。上りだけど潟からの潮が強くて、沖に払い出している釣りづらい潮になっています」
魚探には、ベイトは映し出されているけど…。
竿を出してみるが、なかなかアタリが出ない。
どうにかアタリが来たのは、3流し目に入ってからだった。
「結構引きますね」と、旭先生。
「青物みたいですね」
上がってきたのは、ヤズだった。
仕掛けを鯛ラバに変えると、又してもアタリが来た。
スボタカツオが上がってきた。
強いアタリがこないなと思っていたら、旭先生にアタリが来て一瞬で針が折れた。
「針が弱っていたかな…」
天気予報では、波が2メートルになると言っていたが、海上はべた凪。
「旭先生、ちょっと沖に出てみましょう」
沖合は、無風べた凪。
潮速は、釣り始めは1ノット前後。
鯖がポツポツと当たってくる。
しかし、釣り初めて30分くらい過ぎた頃から、潮速が2ノットを超し3ノットに近くなってきた。
鯛ラバでは、着底が取れない。
私が使っている160グラムのジグも着底が取れない。
「旭先生、場所を変えましょう」
浅場によって、釣りを再開するが此処も潮速は1.2ノット前後。
それでも、なんとか着底はとれる。
「何か来た」
旭先生の竿にアタリが来た。
竿先を叩く、鯛のアタリのようだ。
小型の真鯛が上がってきた。
「小さいけど真鯛が来て嬉しいですね」
旭先生の笑顔に、少しホッとした気持ちになる。
しかし、この後東の空に黒雲が出てきたと思ったら、風が北から北東に、そして南東の風にと大きく変わっていった。
風が南東に変わったのと同時に、アタリも出にくくなってきた。
場所を変えて、暫く粘ってみたがフグが当たるばかり。
「今日は、切り上げましょうか」
苦戦した海を後にして、帰港した。