9月25日 潮が全て
釣りにとっては、潮の活性が釣果の全てを左右する。

と言っていいくらい、潮の動きが大切だと思っている。

昨日は、潮の流れは沖は激流、内場でも1.5ノット前後で流れていた。

「今日も速いかな」

そう思いながら竿を出すと、仕掛けがほぼ真っ直ぐに落ちていく。

魚探を見ると、流れの速さは0.5ノット前後になっている。

「今日は釣りやすいですね」

西村さんと並んで竿を出す。

一流し目、二流し目、三流し目とアタリがこない。

ジグに何かがバイトするのは、手元で感じる。

「何かが当たるんだけどな」

4流し目に船を戻す。

「何か来ました。重いだけですね」

西村さんに、本日最初のアタリが来た。

根魚と思って、ラインを巻き上げる。

「あっ、ヨコワだ」

ヨコワが上がってきたが、海面近くに上がってくるまで走りもしない。

海面近くになって、慌てて走り出した。

「変なやつ」

そのまま北西の風に乗せて、下りの払い出しの潮に乗せて流す。

ゴッンと、私にアタリが来た。

時折、真下に鋭い突っ込みを見せる。

上がってきたのは、1キロ超のカンパチ(ネリゴクラス)

カンパチが来て「さあーこれから上げていくよ」と、元気を出すが…。

後が続かない。

そうしている内に、船の右舷側が北東の方向を向きだした。

「風が変わってきたか」

北東の風が徐々に強くなり、海面に白波が立つようになってきた。

風の変化と同じくして、アタリが出なくなってきた。

何が変わったのだろうか…。

魚探を見ながら、流れる速さを確認する。

風に押されて、結構な速さに感じていたが、0.3ノットと表示されている。

「潮が流れていない」

昨日までとは、真逆な潮になっている。

1時間、2時間と流すコースを変えて探っていくが、ベイトは居るのにアタリがこない。

3時間を過ぎた頃、西村さんに久し振りのアタリが来た。

青物のようだが走らない。

海面を見ていると、ハマチがユターッとした感じで上がってきた。

タモに入るまで、暴れもしない。

タモに入って、急にバタバタし出した。

「このハマチ、動きが変ですね」

「潮が動いていないからかな」

「ちょっと、ポイントを変えてみましょう」

砂地の多いポイントに移動する。

西村さんに、真鯛と思われるアタリが来た。

竿先が叩かれるようにして、海面に突っ込む。

「よっしゃ、来た」

と、思った次の瞬間「あれ…?」

急に竿先からアタリが消えた。

「針はずれだ」

やはり、潮の動きが悪い分、魚の活性も低いようだ。

それから暫く頑張ってみたが、その後はアタリが出ない。

「今日は帰りましょう」

「釣りは潮次第」改めて、思い知った日になった。