東北の鮎釣り/松橋真
サンライン鮎テスターの“松橋真”です。
今回は自分のホームフィールドである北東北3県の主要河川について自分なりに解説させて頂きます。
【東北のメインとなるフィールドとその特徴】
特にシーズン中、地元近県はもとより他県遠征組の方々にも人気なのはやはり秋田県:米代川水系ではないでしょうか?
直近3年程は天然遡上の不振や災害級の水害により、本来の賑わいは薄れていましたが、今年の遡上はまずまずで、解禁当初の雨による増水が落ち着いた頃から初期らしからぬサイズの釣果が聞かれ、期待のできるシーズンとなりそうです。
米代川は多くの支流を抱えており、よほどの全域で降雨がない限りどこかの支流では竿が出せるといった深い懐を持っています。
岩手県でシーズン初期から人気なのは県内トップの放流量を誇る閉伊川。
緩急に富んだ渓相の本流はもちろん、小国川や刈屋川といったタイプの違う支流があり、シーズン終盤まで楽しめる河川で、本流の中流域には『湯ったり館(入浴&お食事・宿泊施設)』があり釣り帰りに疲れを癒せるのも人気の一つですね。
自分の地元、青森県では世界遺産:白神山地に水源を持ち『金鮎』で知られる赤石川。
昨シーズンは自分自身も何度も訪れ、高水温超渇水と悪条件ながらも、毎釣行良い釣果に恵まれました。
今シーズンの遡上は幾分遅かったものの、数は物凄く居るので、これからに期待ができる河川の一つです。
【シーズンについて】
北東北の全体的な特徴として、梅雨入りが7月1日の解禁前後でまだ魚が出来上がっていない河川が多く、梅雨明けの声が聞かれる20日頃から本格的なシーズン突入といった所が多いように思います。
ハイシーズンは8月いっぱいくらいで、瀬の中で目印を飛ばす強烈なアタリを楽しめます。
8月も後半になると昼夜の水温変化の激しい河川からチラホラ婚姻色が出始め、一雨ごとに上流部から鮎の姿が少なくなっていき、メスは抱卵し始めます。
9月に入ると多くの川でコロガシ釣りが解禁となり、20日を過ぎるとほとんどの河川で養殖おとりの販売を終了するところが出始めます。
10月の声が聞こえると多くの鮎たちはチャラ瀬に集合し始めシーズンオフを迎えます。
【8、9月の釣り方とそれに合わせたタックル選び】
北東北で友釣りの最盛期を迎えるこの時期。何と言っても瀬の中で目印を飛ばす強烈なアタリがたまりません‼この魚に対応する為にはやはり急瀬クラスの竿がオススメです。特に米代川や閉伊川の本流は水量が多く、押しが強い為、タイミングを見て魚を一気に浮かせないと身切れによる水中バレや、水切り時のロケット発射が多発し、引き舟の中の魚が増えません。
魚のサイズにもよりますが、針は8号以上がマストです。
逆に、各ポイントから出来上がった鮎が溢れ出し、思いがけないサイズや成長したビリ鮎が乱舞するのが水深20センチ以下の『チャラ瀬』です。
ココは通常の早瀬クラスの竿で対応可能ですが、針選びは慎重に!自分は6.5号をメインに使用し、根掛かりをさせず、静かな釣りを心掛けます。
すると気付けば引き舟が満タン⁉という状況もあり得るので見逃せないポイントです‼
【状況に合わせたラインチョイス解説】
自分はソリッド穂先を使用することが多く、それに合わせる水中糸として『鮎 水中糸 ハイテンションワイヤー』や『鮎 水中糸 ZX複合メタル』の使用頻度が高めです。
『鮎 水中糸 ハイテンションワイヤー』はキンクに強く沈みも良いため、強めの瀬での使用はもちろん、風吹きやゴミが多く流れてくる状況での出番が多いです。
『鮎 水中糸 ZX複合メタル』は浅トロ~瀬まで、立て竿でも良し、竿を寝かせた引き釣りでも良しのオールラウンダーとして使用しています。石が大きい所等で擦れる場面が多い時はマメに目印から下をチェックし、オレンジに着色したコーティングが剥がれたら交換目安としています。
その他、渇水期の浅トロの群れ鮎や、チャラ瀬用には竿の穂先をチューブラーに入れ替えて『鮎 水中糸 フロロ 』や『鮎 水中糸 エステル』で、立て竿による泳がせ系の釣りで攻略を試みます。また、渓流用ではありますが、ハイプレッシャー用として黒色フロロの『トルネード黒渓流』もお気に入りで出番が多いです。
自分の場合、初めて行く河川はまず『ZX複合メタル』で始めて、掛かりが速い展開なら『ハイテンションワイヤー』へ。逆に、ゆっくり泳がせないと掛からない状況であれば『水中糸 フロロ』や『水中糸 エステル』へとアジャストしていきます。
このコラムが掲載される頃には梅雨も明け、いよいよトップシーズンの幕開け‼
短い北東北の夏を『SUNLINE』と共に駆け抜けましょう♪
【使用ライン】