2月20日父と娘と
「午前9時過ぎには、風が出てくるかも知れませんね」

天気予報では、昼前から風が強くなる予報だった。

久家さん親子を乗せて、朝間詰めの短時間勝負のつもりで船を出す。

目指したポイントは、漁船の延縄が入っていた。

甘鯛の延縄のようだ。

急遽、ポイントを変える。

船を走らせながら見る潮は、湧昇流が見られる。

「潮が速い気がしますね」

久家さんも、同じ様に潮を見ていた。

ポイントに入ると、久家さんが娘さんの実桜菜さんに、竿を出すように勧める。

その仕掛けの入り具合を見ていると、やはり流れが速い。

「1.5ノット以上で上っていますね」

実桜菜さんが、速い潮に馴れていない事もあって、再度、ポイントを移動する。

前回も、実桜菜さんが好釣果を上げている。

今回もと、父親の娘に対する優しい心遣いが、伝わってくる。

移動したポイントの流れは1ノット前後と、釣りやすい流れになっている。

実桜菜さんに、アタリが来た。

その横では、久家さんが心配そうに見ている。

「見えた。真鯛ですね」

食べ頃サイズの真鯛が、上がってきた。

「一枚上がれば、後は安心ですね」

久家さんも、得意の一つテンヤで竿を出していく。

その一つテンヤに、いきなりの強いアタリ。

最初の突っ込みに竿が、大きく曲がった。

「やられました…」

テンヤの仕掛けが、切られていた。

「結び目から、切られました」

その後も、何かがバイトしてくるのだが、口惜しい針はずれで逃がしてしまう。

実桜菜さんに、次のアタリが来た。

上がってきたのは、イトヨリダイ。

「美味しい魚だよ」

お父さんと、食の話に花が咲いた。

調子が出始めたとき、西寄りの風が強くなってきた。

潟から、白波が寄せてくる。

「波がバタバタ成る前に、島陰に移動しましょう」

直ぐに、風除けのために移動する。

大島の、北側に移動。

ベイト反応を探して、竿を出す。

久家さんにアタリが来た。

上がってきたのは、良型のイトヨリダイ。

イトヨリダイも、最初のアタリは良い引きを見せる。

しかし、西寄りの風が、益々強くなってきた。

「上がりましょうか」

正午に、安全第一で切り上げる事にした。

帰りは、風に向かって、帰ることになった。

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