11月16日ウネリの中で
港内から、沖を見る。

大島の北側の岩場では、大きな波飛沫が上がる。

近くに浮かんでいるヒゲバエでも、大きな波飛沫が上がっている。

目の前では猪崎鼻の岩場や、線路の護岸でも大きな波飛沫が上がる。

沖合からのウネリが、港内の奥まで入ってきている。

「やはり、沖は無理かな…」

これまで強く吹いていた北寄りの風が、今日は以外に大人しい。

「せめて、内場までは行ってみよう」

そんな事を考えながら、今日の釣りを開始した。

朝のタチウオは、食いが渋い。

「ベイトが少ないですね」

近くにいる船から、声が掛かった。

やはり、アタリが少ない様子だ。

そんな中に、蓑原さんがアタリを捕らえた。

この釣果の前に、何度かアタリが来ていたのだが、なかなか針掛かりしなかった。

粘りの一匹だ。

しかし、このアタリの後は、再び、沈黙の時間になってしまった。

「移動しますか」

蓑原さん、高瀬さんに声掛けして、内場へと向かう。

内場にも、南東からのウネリが入ってきている。

フワーッと、大きなウネリに、船が持ち上げられる。

ポツポツとベイト反応が出ている処から、釣りを再開する。

いきなりヒットしてきたのは、大きなエソ。

エソのアタリが来る中、蓑原さんの竿がいきなり舞い込んだ。

蓑原さんのアワセが入った。

相手が真下に突っ込んだ次の瞬間に、ラインが切られた。

「…何で切れるか…」

カメラを構える時間も無かった。

気分転換に、ポイントを移動する。

岩場の駈け上がりに成っている処に移動。

その分、南東からのウネリもやや大きくなるが…。

「青物のアタリが、来るかも知れません」

魚探を見ていると、時折、大きなベイトボールが出てくる。

「何かいるかも」

そんな警戒感を持って、見ていた。

すると今度は、高瀬さんにアタリが来た。

これも、強烈に真下に突っ込んでいる。

「ゆっくり行きますよ」

声を掛けた次の瞬間、ラインが飛んだ。

「瀬に当たったかな…」

口惜しい思いの連続だ。

その一方で、大きなウネリに持ち上げられる、船の揺れも気になっていた。

風は、徐々に弱くなっているが、ウネリは高い。

高瀬さんの体調に、変化が出始めた。

「大丈夫か。引き上げようか」

蓑原さんの気遣いが優しい。

強いアタリが出ているが、高いウネリは体調不良にはきつい。

蓑原さん、高瀬さんと話して、今回は引き上げることにした。

また、近い内にリベンジしましょう。

#九州 #宮崎 #タチウオ #ジギング