8月19日暑さに負けず
朝間詰めに入ったポイントは、アタリが出なかった。

「ベイト反応は有るのに、何も触ってきませんか」

「何も触ってきませんね」

佐藤さんの竿に、アタリが来ない。

「ポイントを移動しましょう。暫く、走ります」

良い感じのベイト反応を探して、移動する。

潮行きは、下り潮が南西に流れている。

北東の風が、やや強く吹き始めた分、船が南西に向けて流される。

本日最初のアタリが来た。

良型の真鯵が、上がってきた。

「お土産が出来て、ホッとしました」と、佐藤さんの笑顔が出る。

イトヨリダイに、ウッカリカサゴが続けてヒットしてきた。

イトヨリダイは、良型だ。

ポツポツとアタリが出始める中、北東の風が少しずつ強くなってきた。

風に押されて、白波も立ち始めてきた。

これ以上、強くならなければ、釣りは続けられる。

少しずつ、ポイントを移動していく。

徐々に、ベイト反応にも変化が出始めた。

「何かが、追い掛けているかも知れません」

佐藤さんに、ベイト反応の変化を知らせる。

「何かきました」

針掛かりした獲物が、走り回っている。

海中に見えてきた姿は、スマカツオ。

お腹の黒い斑点が、特徴だ。

「スマカツオは、美味しいですね」

「トロカツオと表現する処もありますよ」

走りも強く、その分引きも楽しい。

スマカツオが、続けてヒットしてきた。

「ヤイトカツオが群れているのかも知れませんね」

ヤイトカツオを期待して、仕掛けを入れる。

次に、ヒットしてきたのは、アヤメカサゴだった。

しかし、この後に大物がヒットしてきた。

突然、ドラッグ音が鳴り響く。

真下に走る獲物に、竿が海面に突き刺さる。

「ゆっくりで、良いですよ。竿を立て過ぎない様に気を付けてくださいね」

少しずつ、沖に走る獲物に、船で追い掛ける。

「80メートル辺りで、なかなか浮いてきません」

「大丈夫ですよ。ゆっくり行きましょう」

少しずつ、獲物が浮いてきた。

海中に、姿が見えてきた。

「鰤ですよ」

「サメじゃ無くて良かった」

無事に、タモに収まった。

85センチ、8.4キロの丸々と太った鰤が上がってきた。

「やりましたね。粘り勝ちですね」

佐藤さんと、ガッチリと祝福の握手を交わす。

「良い鰤ですね」

「長さはないけど、太っている分、重量感は半端無かったですね」

美味しく飲み物を飲みながら、会話が弾む。

この瞬間、猛暑のことは、すっかり忘れている。

血抜きをして、しっかりと処理する。

暑さで、鰤が傷まないように気を付ける。

「ロックフィッシュを少しやって、引き上げますか」

「そうですね。そうしましょうか」

マハタの子供がヒットしてきた。

アタリと同時に、リーダーを切られた。

「大きいのが居ますね」

粘りたかったが、リーダーを切られたところで、納竿とした。

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