開進丸
６月７日梅雨凪の海
晴れの日になると、梅雨とは思えない様な暑い一日となる。
海上は風も弱く、梅雨凪の海になっている。
潮色は、青みと透明感があって、釣果アップの期待感が膨らむ。
「今日は、最初は８０メートル辺りから入ろうかと思っています」
「了解です。イサキが釣れていましたね」
「其処から行ってみる」
日高さん、作本さん、高田さんとポイント選びをしながら、船を走らせた。
少し、東からのウネリが残っているが、走行には支障は無い。
「最初に、ベイト探しをしてみようか」
ベイト反応が出ているか、気になるところ。
良い感じのベイト反応が、直ぐに出てきた。
「これは、良い感じの反応があるよ」
竿を出していく。
日高さんに、カサゴがヒットしてきた。
高田さんにも、アタリが来た。
獲物が走り、竿が弧を描いている。
良型のイサキが、顔を見せた。
高田さんには、続けてアタリが来た。
良型のオオモンハタが、上がってきた。
「良いスタートに成りました」
高田さんの、笑顔が朝日に輝く。
作本さんにも、アヤメカサゴのアタリが来た。
ウッカリカサゴもヒット。
この後に、日高さんに強烈なアタリが来たが、３０ポンドのリーダーが一気に切られた。
高田さんに、アタリが来た。
「これは、イサキだと思います」
竿先をバタバタと叩く、イサキの特長。
良型イサキが、上がってきた。
「狙いが的中して、嬉しいですね」
「俺も、イサキが釣りたい」
船中が、賑やかになってきた。
時間経過と共に、辺りが少なくなってきた。
ポイントを移動しながら、ベイト反応を追い掛ける。
海底から、ベイト柱が立ち上がって居る。
「良い感じよ」
日高さんに、強いアタリが来た。
やり取りが、慎重になっている。
この前のアタリで、目前でイサキを取り逃がしている事が、寄り慎重なやり取りになっているようだ。
「真鯛かも知れない」
引きに重量感があるだけに、緊張感もある。
やがて、獲物が姿を見せた。
「白甘鯛や」
良型の真鯵を釣り上げた高田さんと一緒に、「同級生のツーショット」
釣果を手にする笑顔が良い。
作本さんにも、真鯵のアタリが来た。
３５センチ超の良型の真鯵だ。
作本さんに、続けてアタリが来た。
「結構引きますよ」
楽しそうに、ラインを巻き上げていく。
上がってきたのは、イトヒキアジ。
「残念…。こいつか…」
ちょっと悔しそうだ。
イサキや真鯵、カサゴ類の釣果に喜んだり、ラインを切られたり、目の前で針はずれで逃げられたり。
釣りの楽しさを、楽しめたと感じた午前中だった。
午後からは、釣り人が交代。
清水さん、少佐治さん、堀部さんを乗せて、ポイントを目指す。
狙いは、夕間詰めのゴールデンタイム。
「鯵やイサキを、期待したいですね」
午後からの海は、潮行きが変わっていた。
突っ込み潮に、なっていた。
上り潮は変わらないが、東風の影響も少しあるのだろう。
ベイト反応は、午前中よりも増えている。
その正体は、１０センチくらいの鯖子。
清水さん、少佐治さん、堀部さん、共にこの鯖子に悩まされる。
「鯖子が付いた」
仕掛けが落ちていく途中に、針掛かりしてくる。
そんな中、時折、鯵がヒットしてくる。
少佐治さんにヒットした真鯵は、３５センチクラスの良型。
カサゴ類は、清水さん、堀部さんに、次々とヒットしてきた。
面白かったのは、鯖子の中に「ハガツオの子」が混じっていた事。
１５センチくらいの、ハガツオがホール中にヒットして来た。
鯖子に悩まされながら、夕方５時が過ぎた。
夕間詰めのゴールデンタイム。
ポイントを変える。
魚探に、沢山のベイト柱が出てきた。
「チャンスが来ましたよ」
清水さんに、良型の真鯵かヒット。
ガンゾウヒラメもヒット。
堀部さんに、真鯵がヒットしてきた。
少佐治さんと、良型真鯵でツーショット。
少佐治さんも、順調に真鯵を釣り上げている。
夕間詰めは、良型の真鯵が連発。
３５センチから、中には４０センチを超す大鯵も来た。
二人同時、三人同時で、真鯵がヒットしてくる。
イサキのアタリは出なかったが、大鯵の引きもなかなかの強さだ。
大賑わいした、夕間詰めだった。
