3月21日趨りのイサキ
船を出す前に、行き先で少し悩んだ。

「沖の深場に行くか。または、ノッコミのメジナを狙ってみるか」

どちらにしても、今日の天気なら大丈夫ではないかと思っていた。

「どっちに行きたいですか」

塩田さん、右田さんと相談。

最終の結論は「ノッコミのメジナ狙ってみたいです」と、なった。

先月、チョットしたメジナの入れ食いを体験して、楽しんだ。

今日は、どうだろうか。

トライしてみる事になった。

ポイントに入ると、魚探にベイトボールが映し出された。

「これは、良いかもしれない」

右田さんに、アタリが来た。

反応の正体は、丸々とした真鯖だった。

その直ぐ後に、塩田さんに強いアタリが来た。

「おおっ、良い引きだ」

竿が伸される様な、強い引きを見せているが…。

巻き上げに掛かった時、無情にも針が外れた。

逃げられたら、気持ちの切り替えが、次のアタリを呼ぶ。

塩田さんに、アタリが来た。

竿先を叩くようなアタリではない。

暫く様子を見ていると、海中に魚の姿が見えてきた。

「イサキです」

丸々とした、良型のイサキが上がってきた。

「趨りのイサキですね」

桜の咲く頃から、アタリが出始める。

私としても、待望のイサキの釣果だ。

次のイサキを狙ってみるが、連続ヒットとは行かない。

これが、釣りの難しさだろう。

また、この頃から、潮の様子が変わってきた。

沖に払い出していた潮が、潟に向かって突っ込みだした。

下りの突っかけ潮になって、濁りが出始めた。

ラインに、ノロが着き始めた。

ラインに付着するノロ汚れの取り除きに、時間をとられる。

また、仲間から「風が南風の爆風になってきた」と、連絡が入ってきた。

仲間達が入っているポイントでは、南風の白波が立ち始めている様子。

「余り長くは遣れないかもしれない」

風の変化に、気持ちが焦る。

潮が変わって、思うようなアタリが出てこなくなった。

時折、真鯵がヒットしてくるが、後が続かない。

仲間から「風が爆風になって、帰ってきました」と、再度連絡が入った。

その連絡を受け、我々も早めに引き上げる事にした。

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