1月18日サメハプニング

「来た!」

矢越さんの竿が大きく弧を描き、ラインが何度も引き出される。

「青物だと思う」

スリリングなやり取りは、側で見ているとハラハラドキドキ。

塩田さんも、右田さんも仕掛けを巻き上げ、矢越さんを応援。

「見えた。2匹いる」

「うわっ、でかいサメだ」

針掛かりした鰤を狙って、大きなサメがまとわり付いている。

鰤を良く見ると、尾鰭が無くなっている。

大きなサメに、鰤の体半分を食べられていた。

「馬鹿サメ!」

海中に向かって叫んでも、踵を返してサメは海中深く帰っていった。

早朝からのサメハプニング。

気持ちを切り替えて、仕掛けを投入する。

矢越さんに、レンコダイがヒット。

右田さんにも、アタリが来た。

「余り引かない」

巻き上げると、赤甘鯛が針かかりしていた。

潮の動きがイマイチ、アタリが来ても食いが浅い。

我慢が求められる、厳しい潮になっている。

おまけに、西風が段々と強くなっている。

西風が強く吹いているが、北東からは目線を越える大きなウネリが寄せてくる。

強くなった西風を避けるように、浅場に移動する。

「ナブラが見えます」

矢越さんの指さす方向に、ナブラが立って大きな飛沫が上がっている。

船を走らせて、ナブラの正体を確認する。

大きなボラの大群。

そのボラの大群に、大きなサメが数匹猛烈な勢いで突っ込んでいる。

カジキと思われる、大きな姿も確認できる。

近くで見ていると、サメの迫力に「おおーっ」と、思わず声が出る。

「ジグにボラが掛からんかな」

直ぐに、ジグを投入するが、アタリ無し。

ボラの大群が離れたところで、塩田さんの鯛ラバにアタリが来た。

良型の白甘鯛が、上がってきた。

「ボラが走り回って、他の魚の食い気も上がったかな」と、みんなで大笑い。

「もう一度、ボラを追いかけてみますか」

「行ってみましょう」

ボラの大群の中に、船を止め直ぐにジグを投入。

「掛かった!」

塩田さんにジグに、ボラが掛かった。

大きな、沖ボラ。

直ぐに捌いて、卵を取り出す。

「2匹目が掛かるかな」

ジグを落として、直ぐにしゃくる。

すると、船尾で「ドン!!」と、もの凄い音がした。

大きなサメが、ボラを追いかけて、船にぶつかってきた。

「おおーっ、ビックリした」

大きなサメが、海面に姿を見せて、ボラを追いかけ回している。

船の周りには、サメに食いちぎられたボラの卵が、散乱していた。

そのもの凄い迫力に、暫し呆然となっていたが…。

「恐ろしいですね」

と、ボラの群から離れた。

サメに鰤を食いちぎられ、サメの体当たりを船に受けた。

「サメに始まり、サメに終わった日やな」

大笑いと、ビックリの一日だった。

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