７月２３日船上から日の出を見る

雨ばかりが続いて、水平線から上がってくる朝日を見るのが久し振り。

船を走らせながら「綺麗だな」と、思った。

「今日は、釣れる気がする」

そんな気持ちにもなる。

潮は、下り潮が０．６ノット前後で流れている。

水色も、日に日に良くなっている様にも感じる。

しかし、下潮は流れが速いようだ。

正確な速さは分からないが、着底が取りづらい。

１ノット以上、２ノット近くで流れているのかも知れない。

いつも通り、ベイトを探しながら、竿を出していく。

黒原さん、稲用さんに良型の真鰺がヒットしてくる。

４０センチ前後の良型揃いだ。

型が良く、最初のアタリが強いだけに、針外れが多く発生する。

鰺の群の中に仕掛けが入れば、外れても直ぐに次のアタリが来る。

黒原さんに、強いアタリが来た。

「真鯛かな、根魚のような気もします」

上がってきたのは、良型のオオモンハタ。

ベイトを探して、移動を繰り返す。

ベイトの動きが速く、直ぐに魚探から反応が消える。

ベイトの正体は、イワシが多い。

そのイワシの周りには、青物が着いているようなアタリが来る。

竿先が海面に突っ込み、ドラッグ音が鳴る。

時には、リーダーを切って逃げられる。

釣りをしていて、「口惜しい！」と、思う瞬間だ。

黒原さんに、又しても、強いアタリが来た。

竿先を叩く、真鯛独特の引きを見せている。

真鯛と、カサゴのダブルヒット。

真鯛は、６４センチ、２．８キロの良型だ。

しっかりと神経締めをして、血抜きをする。

稲用さんにも、強いアタリが来ている。

「結構、良い引きしますよ」

獲物の引きを楽しみながら、巻き上げる。

２キロ近い、黒点シブダイが上がってきた。

「黒点か…白点なら良かったのに…」

良型のシブダイだが、残念そうな表情が印象的だ。

稲用さんが、シブダイを釣り上げている一方で、黒原さんには良型のイサキが来ている。

「良型のイサキ、嬉しい釣果ですね」

黒原さんの笑顔が輝く。

ベイトを探している途中に、大きなベイトボールが出てきた。

海面でも、何かがボイルしている。

稲用さんが、キャスティングするが、ヒットしてこない。

ベイトボールに仕掛けを落としていく。

稲用さんに、１キロクラスの真鯛がヒット。

黒原さんには、良型の真鰺がヒットしてきた。

稲用さんに、続けてアタリが来た。

良型のイサキが、ヒットしてきた。

「イサキは良いですね」

イサキの釣果に、笑顔になる。

稲用さんの調子が、上がってきたようだ。

「来ました。多分、青物ですね」

竿が大きく曲がって、獲物の大きさを教えてくれる。

「多分、ハマチです」

稲用さんの予想通り、ハマチが上がってきた。

５キロクラスの、良型だ。

黒原さんにも、青物のアタリが来た。

ドラッグ音が鳴り、ラインが出ていく。

ズズッ、ズズッと重量感のある走りを見せている。

「止まりません」

体制を整えようとしたとき、リーダーが切られた。

「口惜しい…」

その気持ちが、伝わってくる。

昼になると、南東の風が強くなってくる。

「ウネリが出始めましたね」

「ラストの流しにしましょうか」

気合いを入れて、ラストの流しに入る。

稲用さんに、アタリが来た。

カンパチの子供、ネリゴがヒットしてきた。

「残念ですけど、引き上げましょうか」

南東の風が強くなって、他の船も引き上げ始めた。

安全第一で、帰港した。

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