12月27日 風を避けて

天気予報で「桜島上空の風、北西の風20メートル」となっていた。

どんな風が吹くの…と、少し不安だった。

「風が出たら、島影でイカ釣りをしましょう」と、話をしながら出船。

「少しだけ、イカをやってみたいです」と、朝間詰めのイカからスタート。

この時間は、風も静かだ。

Yさんの竿が曲がった。

「来ました」

タモを構えていると、良型のイカが姿を見せた。

1時間ほど頑張った後、沖に出てみた。

「此処に来ると、風がありますね」

北西の風が、段々と強くなってきている。

暫くすると白波が立ち始め、どんどんと風で流されていく。

沖合では、釣りが出来ない状態になってきた。

「暫く、潟に寄りましょう」

Zさんにアタリが来た。

上がってきたのは、ホウボウ。

Zさんに続けて当たりが来た。

良型のイトヨリダイが上がってきた。

「最初のアタリは、真鯛を期待していたのに…」と、ちょっぴり残念そう。

この頃から、風が少しずつ弱まり始めた。

「あれっ、風が弱くなってますよね」

「そうですね。収まるかもしれませんね」

暫く様子を見ていると、あれほど強かった北西の風が凪いできた。

「今の内に、チョット深場に行ってみますか」

南東方向に船を走らせる。

しかし、読みが少し甘かった。

沖合では、今度は西風が強く吹いていた。

「うわっ、此処に来ると風があるし、白波も高けーなっちょる。元に帰りましょう」

チョットだけ竿を出してみたが、風が強く釣りにならない。

結局、風が弱い潟付近に戻って、釣り再開。

Yさんに直ぐにアタリが来た。

気持ちの良い、ドラッグ音が鳴っている。

「青物ですね。良いですね」

楽しそうな攻防が続く。

「ハガツオですね」

2キロ超の良型ハガツオが上がってきた。

「良かった。今日はどうなるのかと思っていました」と、ホッとした。

Zさんにもアタリが来た。

上がってきたのは、アヤメカサゴ。

「今日は、赤色の魚ばかりですね」と、困り顔。

ベイトを探して移動すると、直ぐにYさんにアタリが来た。

Yさん本来の釣りの力が、発揮され始めた。

「ようヒットするね」と、Zさんも脱帽と言った感じだ。

良型のハガツオが上がってきた。

これも、2キロは超えている。

Yさんの調子が上がってきた。

又しても、竿が大きく曲がっている。

「重い走りです」

「青物ですかね?」

上がってきたのは、大きなホウボウだった。

「ホウボウも、あれだけの引きを見せるのですね」

と、チョット驚いた。

朝の内は、北西の風に苦しんだ分「さあ、今から」と思ったが、今度は西風が強くなってきた。

「浅いところに行って、少しイカをやりますか」

浅場に移動してエギングをやってみた。

「朝間詰めか夕間詰めかな…」

1時間ほど竿を振ってみたが、アタリは出なかった。