2月2日 食いが渋いな…
午後からは、お客様が見える予定。

「何処かに調子の良いポイントがないかな」

そう思って、午前中は何カ所かのポイントを見て回った。

Xさんは一つテンヤなので、余り深いポイントは釣りづらい。

60メートルよりも、浅いポイントを見て回る。

最初のポイントは、ベイトの反応に中にジグを落とすと、エソが連発。

鯛ラバに切り替えても、エソが来た。

40メートルアタリで探ると、鯖が来て又してもエソが来た。

何処を探っても、エソが来る。

外道の釣果はアップしているのに、本命が来ない。

真鯛に青物の顔が、見たい。

「ちょっと、深いところも見てみるか」

水深90メートルアタリを見るつもりで移動していると、もの凄いベイトの群れが出てきた。

海底から10メートルくらい浮き上がり、その幅は30メートルくらい有るベイトの群れだ。

「この正体は何だろう」

枝針を付けて、ジグを落としてみる。

一投目からアタリが来た。

その正体は、草フグ。

大きい物は40センチ以上はある。

このフグの口には、誰かの針が残っていた。

ジグを落とし続けると、フグとエソが交代で掛かり始めた。

「チョット休憩」

釣りの手を休めていると、目の前をイルカの群が通っていく。

「又イルカか…」

そのまま船を流していくと、徐々に船の向きが変わり始めた。

沖からの潮が入り始め、上り潮が速くなってきたようだ。

沖からの潮と、潟からの潮がぶつかって潮目が出来ている。

これが良い方向に影響すれば、良い釣果にならないだろうか。

Xさんを迎えに、一旦港に帰る。

午後から沖に出ると、風が南風に変わっていた。

「風が南に変わってますね」

水深40メートルのポイントから、一つテンヤをスタート。

船は、風に押されて北に流れるが、下潮は南に下っているようだ。

「アタリがある。食い込め」

Xさんがアタリを捕らえているようだが、食い込まない。

巻き上げてみると、餌だけとられている。

「30メートルくらいの浅場を攻めてみましょうか」

Xさんの提案で、浅場のポイントへ移動する。

テンヤも5号くらいの軽い物に変更。

すると早速反応が出た。

Xさんの鋭い合わせが入った。

竿が、大きく曲がった瞬間、リーダーが飛んだ。

合わせと獲物が向こうに走った時が、同時だったのだろうか。

直ぐに仕掛けを作り直し、ポイントに投入。

直ぐにアタリが来た。

小気味よく竿が曲がっている。

上がってきたのは、良型のチダイ。

「鯛ですね」

と、嬉しい気持ちが出てきた。

しかし、沖からの潮が潟近くまで入って、潮の流れが速くなってきた。

おまけに北西の風も、夕方近くになって強くなり始めた。

「今日は帰りましょう」

「久し振りのテンヤで楽しかったです」

「次には浅場から入りましょうね」

次の釣行時の事を考えながら、帰港した。