11月26日 波濤は越えてみたけど
朝の船着き場には、西風がそよっと吹いている。

「朝間詰めは沖を攻める事が出来るかも」

右田さん、江藤さんと今日の予定を相談する。

「朝間詰め勝負ですね。風が変わったら直ぐに帰ってきますよ」

6時30分港を出るが、裸バエを過ぎる頃には北東からの波とウネリが寄せていた。

波を正面から受けないように、波に対して斜めに船を進める。

慎重に波を越えていく。

「何とか、波濤は越えてみたけど」

ポイントに着いたとき、予想以上に北東から波が高く北風も強く吹いていた。

ベイトは居る。

潮も良い色した上り潮。

「やってください」

一投目直ぐに右田さんに強いアタリが来た。

しかし、波の上下動と合わせのタイミングが巧く合わず針はずれ。

一緒に来ていたO先輩から電話が来た。

「これ以上は危ないから、引き返そう」

「了解。内場に行きます」

帰りは、北東の風と波を後ろから受ける。

追い波に気をつけて、大島の内場に入る。

「残念ですね。こんなに早く波が出るとは予想外でした」

内場のベイトが何処に纏まっているかは、大体分かっている。

潮も上り潮が動いている。

「ほら、ベイトが立ち上がっていますよ。頑張りましょう」

右田さんと、江藤さんが直ぐにジグを落として釣りを再会。

なかなかアタリが出ない。

「このベイトの写り方は、鰺が鯖だと思います」

ふと見ると周囲に船が集まりだした。

みんなベイトが溜まっている事を、知っているのだろう。

「ジグに、枝針を着けてみませんか」

右田さんは、根魚狙いで鯛ラバで海底近くを狙い続けている。

江藤さんが枝針を着けて落としてみた。

直ぐに型の良い鯖が当たってきた。

「今の鯖は、脂がのって美味しいですよね」

神経締めから血抜きまで処理して、クーラーへ。

今度は、サゴシが当たってきた。

鯖も反応が有れば、ヒットしてくる。

鯖の走りが面白くて、船上も笑顔が溢れる。

鯖が、面白いようにヒットする。

その分、後の処理が大変だが、江藤さんは一匹ずつ丁寧に処理している。

「青物も居て良いと思うのだけど」

そんな話をしていたら、江藤さんに強烈にアタリが来た。

クーラーに腰掛けていたが、慌てて立ち上がってやり取り開始。

「それ青物じゃないかな」と右田さん。

時折ドラッグ音が鳴り、ラインが引き出される。

「ドラッグを緩めにしています」

上がってきたのは、ハマチだった。

これも、しっかりと締めて血抜きする。

「此処までしっかりと処理して有れば、美味しく頂けるでしょう」

船を流す場所を変えると、右田さんにアタリが来た。

「エソかな…」

上がってきたのは、ガンゾウヒラメ。

まずまずの型だが、すっきりしない。

なんとか、ハタなどの根魚を上げたいと攻め続けるお二人だが、根魚のアタリが来ない。

岩場や瀬の落ち込みなどを中心に攻めてみても、アタリが来ない。

一度や見かけた北東の風も、又、強くなり出した。

「今日は、諦めて帰りましょう」

気持ちを次回に切り替え、帰港した。

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