「泳がせ釣りをフルメタルでやるとどうなるのか?ナイロンとの使い分けとは!」
皆様こんにちは、鮎テスターとして活動させていただいております大庭敏成です。今回は私の鮎釣りに欠かせないフルメタルラインを選択する意味について主に書かせて頂きます。

「撮影:つり人編集部」
私は、島根県高津川の支流で生まれ育ち、家業である山葵栽培の農業を営んでおります。
川の側に住んでおり幼少期より渓流釣り、鮎釣りに親しんできました。
鮎の友釣りを始めたのは小学校6年生の夏、コロガシで獲ったオトリに雑貨屋で購入した完全仕掛けで瀬肩の芯にオトリを入れると、ものすごい衝撃でバチバチの体感ショック!良型が背掛りしました。夏になれば川でオジサンたちが友釣りに興じる姿に興味を持ち、5.4Mの万能竿に見様見真似で付けた仕掛け、まさに沼、この一匹の出会いが友釣りの道を歩むきっかけとなりました。

何度も清流日本一に輝く高津川。今でこそ大会のため他の河川にも足を運びますが、仕事の都合もありほぼ地元高津川本流をメインのフィールドとしています。石組みや川相、水質、珪藻、豊富な天然遡上、そして鮎の味、日本屈指の鮎釣り道場だと思います。メーカーさんの広告で競技会に興味を持ちいつしか日本一になりたいとトーナメントに参加するようになりました。束釣りも可能で腕を磨くには最高の環境ですが、私は誰かに師事することが無くずいぶんと遠回りしたなと今では後悔もあります。すべて独学でテレビや雑誌などで知識を得て実践で試してきました。ですが独学で学んできたことで先入観がなくメタルで泳がせるなど抵抗はなかったですし、人の釣りをまねて自分に合う形で取り入れる、仕掛けもとにかく試す。その積み重ねで自分の釣りを作り上げてきました。
今回初めて私自身の釣り方を定義付けて表現させて頂きます。言葉のニュアンスが伝わりにくいかもしれませんがご容赦願えればと思います。

【大庭敏成のスタイル】
私の釣りスタイルは狙ったポイントに引き込んで泳がせる、引込みフリーを多用します。引き釣りと泳がせ、ゼロ付近のテンションコントロールをした泳がせ、大まかに分類したこの3つを組み合わせた釣り方で組み立てています。
川相やポイントによりますがずっと引き釣り、ずっと泳がせることはしません。ポイントの中にあるスポットを一つずつ流速に合ったテンションやオトリのスピードをコントロールして野鮎に当てていくイメージです。その為オトリは常に自分の管理下で状況に合わせたテンション、時には完全フリーでコントロールします。
管理泳がせの定義は非常に言い表しにくいのですが、私の考えるところでいえばオトリを引くテンションの強さは関係なくオバセを入れていてもオトリのコントロールを管理できていれば管理泳がせなんです。ですが釣り人の意思を伝えコントロールし泳がせていくにはより“ゼロに近い操作”が必要です。その操作をしやすくするにはハイテンションワイヤーとソリッド穂先の組み合わせがベストです。
ハイテンションワイヤーを使うメリットはいろいろとあります。高比重でツルッとした特殊コーテイングで瀬でもオトリがスッと入る。ちょっとした流れの瀬なら立竿で泳がせられます。そして感度・強度ともに最高です。付け糸、中ハリスにナイロン糸を使用することでクッション効果と泳ぎのナチュラルさを出せるようにしています。
ここ数年シーズン通してハイテンションワイヤーを多用しており、この仕掛けが自分の見立てたピンスポットにオトリを通していくのにベストだと感じています。メタルラインで泳がせる抵抗感はありません。前記したように私は師事してきた方がなく独自で釣りスタイルを磨いてきました。ある意味無知です。中学生のころ単線メタルが水中糸として出始め、その感度と細さと強度で虜になりました。細いからトロ場でも瀬の中でもオトリが弱らず泳いでくれるのではと思っていました。今思えば恥ずかしい、まさに無知です。しかし当時は思い込んで実践を続けてきました。鼻先をくすぐることで泳がないことはないし、追われたときに逃げるスピードが速いと思い竿操作でスピードコントロールをしました。
エビになりやすいのではと思われるかもしれませんが、それほど気にはなりません。糸の張り加減で付け糸のたるみを出しすぎないようには気を付けています。こんなことを20代にやっていたので現在のスタイルになってきたのだと思います。そうしていると時代は瀬釣りブームになり私も引き釣りにはまりました。とにかく瀬の中で引いてかけたい、バチバチの当たりを体感したいとのめりこみました。しかし一般的な川相ではずっと流れのある瀬ばかりではありませんよね。石と石の間に吸い込むトイ、大岩の裏のヨレ、ヘチの流れなど存在します。皆さんも臨機応変に流れを釣られると思います。そうした複雑な流れを一本のラインで攻略するのにフルメタルラインがベストなのではないでしょうか。そしてソリッド穂先を入れることでゼロ付近のテンションの幅が広がり、より張らず緩めずを管理した釣りがしやすくなると思います。
競技会では決められたエリアで釣らなければなりません。そこにはトロ場だけのポイントも存在します。そうした泳がせポイントではナイロン糸を張ります。使用するのは0.175号以上の付け糸ありでライントラブルが起きないように気を付けています。モノフィラ系ラインの中では直線引張り強度に優れており、比重が軽くしなやかでナチュラルな泳ぎが出ると思います。
長良川で経験したのですがそれまでメタル系の泳がせでは全く反応しないのにナイロンなら面白いほど追って掛かるといったことがありました。泳ぎのしなやかさや棚が違うのでしょう。また真夏の渇水、高水温時には掛かりアユが弱りにくいので循環を作るのにナイロン糸は有効だと思います。ラインの伸びがクッションとなるので、メタルで釣った鮎とは活きの良さ、弱り方が全く違います。
私のライン選択としては、フルメタルラインのハイテンションワイヤーと水中糸ナイロンの2択で各河川攻略できるのではと考えております。

今回は私の釣りスタイルについてザックリ書きました。ゼロ付近の管理泳がせについて文字として表すことは難しいです。ですが、管理泳がせの定義を釣り人がオトリを支配下に置いてコントロールし釣っているとすれば皆さんも自分のスタイルでオトリ管理し釣っていけばそれに当てはまります。そしてより釣りやすいライン選択がそれぞれにあるはずです。あまり概念に囚われすぎず、自由な発想でオトリと対話してみてください!その中でこれだとひらめいたことは糧となります。私も常に高みを目指し、これからも試行錯誤の連続です。












