2月5日唖然とした瞬間
PE5号、リーダー20号の組み合わせが通用しない。

原さんにヒットした獲物が、もの凄い勢いで真下に突っ込む。

スプールが、悲鳴を上げて逆転している。

原さんも、腰を落として踏ん張っている。

船で追いかけるにも、真下に突っ込んでいるだけに、動けない。

獲物の走りが海底に届く頃、今度は横に走り出した。

止めようにも、止められない。

「ラインが持たない」

スプールから、ラインがもの凄い勢いで出ていく。

「船で追いかけます」

沖に出ていく獲物を、逃がすわけには行かない。

獲物がヒットしたのは、魚礁の真上。

「瀬擦れしないで」と、願うが…。

「あっ…。切れた…」

巻き上げたラインは、瀬擦れしたらしく、ザラザラになっていた。

まさに、獲物の強烈な力に「唖然とした瞬間」だった。

早朝は、北西の風がやや強く、海面は白波が立っていた。

沖合に出るのは、風が落ち着いてからにする。

比較的浅場の、ポイントから攻めていく。

朝一にアタリを捕らえたのは、原さん。

ニベが、上がってきた。

続けて、アタリを捕らえたのは温水さん。

重量感の有る走りが、楽しそうだ。

上がってきたニベは、8キロ近い重量。

朝間詰めから、ニベが連続してきた。

やや強く吹いていた、北西の風が落ちてきたこともあり、沖目のポイントに移動する。

緩い上り潮が、北東方向に流れている。

最初のアタリは、原さんの生き餌の鰺を使った大物仕掛けに来た。

しかし、竿先が海面に突っ込んだ。

原さんが、竿を持った瞬間にハリス18号が飛んだ。

有川さんが、ポツポツとアタリを捕らえている。

レンコダイ、ウッカリカサゴが上がってきた。

「初おろしの竿に、釣果が出て嬉しいです」と、笑顔が返ってくる。

温水さんも、原さんも「良かったね」と、嬉しそう。

その温水さんに、アタリが来た。

上がってきたのは、ハガツオ。

「上の方で喰って来ました」

「ハガツオが嬉しい」と、笑顔が輝く。

原さんも、アタリを捕らえる。

上がってきたのは、ニベ。

「また、ニベやった」と、苦笑する。

有川さんが捕らえたアタリは、ウッカリカサゴ。

「良い型のカサゴが来たね」と、声が掛かる。

ポツポツとだが、アタリは出てくる。

そして、冒頭の大アタリが来る。

「原さんの仕掛けは、太仕掛けですよね」

「ラインは5号ですよ」

「それで、捕れないか…」

船上には「どうしたら良いのか…」と、暫く沈黙の時間が流れる。

納竿間際に、原さんにアタリ。

イトヨリダイが、上がってきた。

大アタリにやられた悔しさは、心に残った。

風が、南東に変わってきた。

「今夜から、天気が崩れるみたいですね」

白波が立つ前に、引き上げた。

#九州 #宮崎 #カサゴ #ガシラ #ジギング #ニベ