1月13日リールが巻けない
脇坂さんのドラグ調整は、9キロに設定してあった。

最初のアタリは「瀬掛かりしたかな」から始まった。

次の瞬間、竿先が真下に突っ込んだ。

その設定が、歯が立たない。

ドラグ音が、悲鳴に聞こえる。

親指でリールに抵抗を加え、ドラグの抵抗力を加えていくが、親指が火傷寸前まで熱くなっていた。

「リールが巻けない」

その獲物と対峙出来たのは、どれくらいの時間だっただろう。

1分は無かったかも、知れない。

70ポンドのリーダーが、飛ばされた。

佐藤さんと、3人で顔を見合わせ、大笑いするだけだった。

今日も、ニベのアタリはボツボツと、ヒットしてきた。

佐藤さんにヒットしてきたニベは、8キロクラス。

脇坂さんにヒットしてきたニベは、6キロクラス。

「家の台所では、捌けない」

と、針を外した後は、海に帰した。

サゴシもポツポツと、ヒットしてきた。

寒のサゴシは、美味しいと血抜きをして、クーラーに納める。

3キロクラスのニベは、切り身にして塩干しにする為、これも血抜きをする。

3回くらいの流しで、ポイントを移動していく。

ベイト反応の出ないところは、直ぐに移動する。

レンコダイ、ウッカリカサゴ等々を、釣り上げていく。

中鯖もヒットしてきた。

場所によっては、大きなエソが連発してきたが、ただ苦笑して放流するだけ。

根魚狙いに切り替える。

ポツポツと、バイトは出始めた。

「何かが触ってくる」

脇坂さん、佐藤さんが仕掛けを変えながら、ベイト反応の中を探っていく。

攻める範囲は、海底から10メートル以内。

特に瀬周りは、執拗に攻めていく。

少しずつだが、アタリは出てくる。

しかし、潮の動きが影響しているのか、針はずれが続く。

「口に掛かっていないで、擦れに成っているのでは」

仕掛けの周りで、遊んでいるのかも知れない。

別な場所にいる仲間からは「潮が動いていない」と、連絡が入る。

「よっしゃ」と、ガッチリと針掛かりしたと思ったら、リーダーが切られる。

冒頭の、場面もその一つ。

何かリズムが、上手く合っていない。

リーダーが切られたら、流す場所を移動する。

その場所を、擦れた状態にはしたくない。

しかし、これからと言う時に、西寄りの風が強くなってきた。

白波が立ち始め、船が風に押される。

「今日は、ここまでかな…」

悔しさを残して、切り上げた。

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