12月6日荒れる海で、頑張る
風が北東に変わり、小雨がぱらつく予報になっていた。

「このまま、ポイントまで走るか」

今日も、荒れる海を見て、悩んだが…。

「ウネリはそんなに高くない。行ける処まで、行け」

と、自問自答しながら、船を走らせる。

到着したポイントは、朝間詰めは北西の風が吹いていた。

「今が、チャンスタイムかも。頑張るぞ」

ベイト反応を見ながら、船を流していく。

梅垣さん、寺薗さんが船の揺れを堪えながら、竿を出していく。

ベイト反応が、ビックリするぐらいの拡がりを見せる。

しかし、思うようにアタリが出ない。

2度、3度と流し直していく。

「4度目の流しは、コースを変えよう」

この流しでポイントを変えようかと、考えていた。

梅垣さんに、アタリが来た。

「小さいですね。エソかも知れないです」

ラインを巻き上げていく。

「あっ、ニベだ」

小さいけれど、ニベが上がってきた。

アタリの渋い中、今日の初釣果にホッとする。

釣りを終えて船着き場で、今日の釣りを振り返った話をしていた。

「今日の潮は、海底から少し上で、潮が抜けていましたね」

「そうやったよね。潮の抵抗が無くなって、あれ…って言う変な感覚だったよね」

こんな話が出ていた。

下潮が動いていなかった。

お二人の話が、軽い下潮で共通していた。

アタリを求めて、ポイントを移動する。

ベイト柱が出てくる。

「良い感じの反応が出ています」

お二人に、お知らせする。

又しても、梅垣さんにアタリが来た。

「カツオの引きみたいですね」

竿先が、ブルブルと小刻みに震える。

「スマだと嬉しいです」と、梅垣さん。

姿を見せたのは、正にスマガツオだった。

「潮の上の方で、ヒットしました」

この時は、下潮の動きが良くない事に、気付いていなかった。

前述の話を実証した、アタリだった。

アタリが続かない。

ポイント移動中に、大きなベイト反応が出てきた。

直ぐに仕掛けを、落としていく。

寺薗さんに、アタリが来た。

「アジ子みたいな、アタリですね」

竿先は、余り曲がっていない。

上がってきたのは、アジだった。

このベイト反応は、アジの群のようだ。

仕掛けを落とすと、アタリが来るが…。

針掛かりが悪い。

掛かっては、外れを繰り返す内に、群れが何処かに移動してしまった。

北東の風が、段々と強くなってきた。

「波静かな処に、行きましょう」

少しだけ保有していたアジ子を使って、マゴチ狙いに切り替える事にした。

本来のタチウオポイントで、流してみる。

アジ子の生き餌に、反応が出るだろうか。

梅垣さんに、アタリが来た。

「アジに来ましたね」

「良い感じで引きますね」

楽しんで巻き上げていくと「ニベのダブルだ」

小型のニベがダブルで、針掛かりしてきた。

ポツポツだが、アタリが来る。

アジ子の体に、何かの歯形が着いている。

「なかなか、食い込みませんね」

アジ子の腹に、明らかな歯形が着いている。

「コチかな…、ヒラメかも知れない…」

食い込まないアタリに、焦れったい気持ちになる。

寺薗さんの竿が、いきなり舞い込んだ。

「今日一のアタリやな」

ゆっくりと巻き上げていくと…「サメだ…」

上がってきたのは、ハンマーヘッド。

「チョット、ガックリですね」と、笑いが起きる。

残り1匹のアジ子を、入れていく。

暫くすると、ゴツゴツとアタリが来る。

しかし、舞い込まないまま、餌だけ取られた。

アジ子が無くなったところで、納竿。

「この釣りも、面白いですね」

海は時化ていたが、笑顔で納竿することが出来た。

#九州 #宮崎 #ジギング #ニベ