開進丸
10月27日ベイトは居るけど…
移動したポイントに、ベイト反応は出ていた。
「海底から10メートルの範囲です」
「海底から、15メートルの範囲です」
ちょっと、ビックリするくらい反応は出ていた。
海底から、4,5メートル位浮き上がって、隙間だらけのベイト反応もあった。
「これ、きっと何かが居ますよね」
湯浅さんや、旭先生とも、そんな話をしながらベイトの中を攻めてみた。
お二人共に、アタリが来る。
しかし、有る程度巻き上げたところで、針が外れる。
船上から見ていると、その正体は大きな真鯵だと思われる。
多分、皮一枚の針掛かりなのだろう。
湯浅さんには、時折、ウッカリカサゴがヒットしてきた。
ポイントを、変えてみた。
目前を、沖サワラの群れが泳いでいる。
「これ、沖サワラですよ。投げてみてください」
ジグをキャストすると、一発で食い付いてきた。
湯浅さんの竿が、真っ直ぐに伸びて、ラインがドンドン引き出される。
キャストしたジグに、ヒットした瞬間の姿は私からは見えなかった。
「逃がして成るもんか」
直ぐに、対応できるように船のハンドルを握った時。
「あっ、外れた…」
湯浅さんの、ガッカリしたような声が聞こえた。
「逃げられたものは、仕方ないですよ。切り替えましょう」
大物を逃がした後は、苦い余韻が残る物。
「ロックに行きますか」
「そうですね。行きましょう」
今回は20メートル前後の、チョイ深場の岩場を攻めてみた。
最初のアタリは、旭先生に来た。
「良い感じで引くでしょう」
「最初のアタリは、引きますね」
何とか、旭先生の笑顔が見られた。
湯浅さんにも、アカハタが連続してきた。
「何とか、お土産は確保できましたね」
湯浅さんにも、チョッピリ、ホッとした笑顔が見られた。
潮は、上り潮が0.8ノット前後で流れて、青々した良い色の潮。
沖の黒潮が、近づいて居るのだろう。
期待大の潮なのだが、日によって釣果に大きな差が出る。
明日以降も、色々とポイントを探って攻めていきたい。