開進丸
8月1日暑さに負けずに
今日も、早朝は、無風ベタ凪の海だった。
「暑くなるかな」
梅雨が明けて、本格的な暑さと闘いながらの釣りになっていく。
釣り始めて、早い段階でアタリが来た。
渡邊さんが、小気味よいアタリを捕らえた。
上がってきたのは、良型のイサキ。
良型のイサキを手にする渡邊さんの顔が、朝日に映える。
隣で、荻窪さんもアタリを捕らえた。
ガンゾウヒラメが、上がってきた。
「この前に、良い感じのアタリが来たんだけど…」
チョット、残念そうな表情だ。
荻窪さんが、この直後に強いアタリを捕らえた。
「来ました。これは、強い引きです」
ドラグ音が鳴り、ラインが゛出ていく。
慎重に巻き上げる。
「真鯛ですよ」
58センチ、2.1キロの真鯛が上がってきた。
「やりました。今日の仕事は終わりました」
笑顔一杯の、表情が輝く。
船首では、渡邊さんがアタリを捕らえている。
上がってきたのは、太刀魚。
「どれくらいですか」
「指4本とチョットくらいですかね」
最近は、太刀魚が、ポツポツ当たり出している。
渡邊さんの調子が、少しずつ上がっていく。
鯖も、丸々と太っている。
真鯵も、40センチ近い良型が上がってくる。
軽快なジグのシャクリで、次々とアタリを捕らえている。
荻窪さんも、頑張っている。
「このアタリも、引きますね」
慎重なやり取りで、少しずつラインを巻き上げていく。
上がってきたのは、本日2枚目の真鯛。
1キロクラスの、良型真鯛だ。
朝の釣果は、順調に来ている。
荻窪さんの釣果に負けじと、渡邊さんが強いアタリを捕らえた。
「暴れますね」
巻き上げる途中で、獲物がバタバタと暴れている。
「何やろうか」
海中を覗き込むと、獲物が見えてきた。
「白甘鯛です」
1.6キロの、見事な白甘鯛が、上がってきた。
「こんな大きさ、初めて釣りました」
大きな白甘鯛を手にする、渡邊さんの笑顔が輝く。
後半になってくると、静かだった山下さんの調子が上がってきた。
大きなオジサンの釣果が、口切りになった。
良型の真鯵がヒット。
「よっしゃ、ここからや」と、竿を握る手に気合いが入る。
「良い感じのアタリが来ました」
竿先を叩くアタリ。
「真鯛かも」
上がってきたのは、キロ弱の真鯛。
「真鯛が来て、嬉しいですね」と、笑顔が出る。
船首では、渡邊さんがアタリを捕らえている。
上がってきたのは、大きなワニゴチ。
「これで8種目かな」と、数と種類が増えていく。
後半になって、調子が上がってきた山下さんがアタリを捕らえている。
今度は、良型のイトヨリダイが上がってきた。
渡邊さんが、大きなアタリを捕らえた。
「結構引きますよ」
「真鯛だと嬉しいですね」
色々な想像をしながら、ラインを巻き上げていく。
「真鯵のトリプルヒットです」
真鯵がトリプルで上がってきた。
「一番大きな鯵を撮りましょう」
この真鯵の大きさは、45センチ有った。
45センチの大鯵に、笑顔が気持ちよく輝いて見える。
丸々と太った鯖は、可成りの数が上がっている。
その大半は、海に帰した。
昼を過ぎて、暑さが増してきた感じがする。
「チョット早めに、上がりますか」
山下さん、渡邊さん、荻窪さんと、話して暑さ対策も兼ねて納竿することにした。
午後3時からは、本日の第2便。
夕間詰めを狙って、船を出す。
「イサキが来ると良いね」
「風が出る前に釣りたいですね」
関屋さんと、雑談しながらポイントを目指す。
良い感じの上り潮が、流れている。
竿を出してみると、流れが速い。
潮速が1.7ノットと、表示される。
やや重ための仕掛けで、釣りを開始する。
一流し目に、直ぐにアタリが来た。
待望のイサキが、ヒットしてきた。
続けて上がってきたのが、ガンゾウヒラメ。
潮が速い中に、釣果があがると嬉しくなる。
二流し目に入り、大きなアタリが来た。
「真鯛かな」
魚の引きを確かめながら、巻き上げていく。
上がってきたのは、良型イサキのダブル。
良型イサキに、関屋さんもホッとした表情。
良型の真鯵、鯖とアタリが出てくる。
「鯵もこんだけ大きければ良いよね」
鯵の大きさは、40センチあった。
風が南東に変わってきた。
少しずつ、白波も立ち始めてきた。
余り長くはやれない。
「ポイントを変えましょう」
次のポイントにも、良い感じのベイト反応がある。
直ぐにアタリが来た。
今度は、真鯛とイサキのダブル掛け。
「やっぱり、ベイトの中には真鯛が居たね」
真鯛の釣果に、笑顔が出る。
この後に、真鯵を追加する。
しかし、南東の風に波長の短いウネリが立ち始めた。
「帰りましょうか」
夕間詰めの、楽しい釣果は上げることが出来た。
もっと風が強くなる前に、帰港した。