開進丸
７月２２日ヒラメとカンパチ
鯖の群が居なかった。
仕掛けを落とせば、ホール中に鯖がヒットしていた。
それが今日は無い。
スッキリして気持ちで、釣りが出来る。
ベイト反応を探して、船を流すポイントを決める。
下り潮が１ノット前後で、南に流れている。
一流し目に、池野さんにアタリが来た。
３５センチクラスの良型真鯵が、ヒットしてきた。
「鯵が良いですね」
スタートからのヒットに、池野さんにホッとした笑顔が出る。
ウッカリカサゴも、ヒットしてきた。
南に流れていた下り潮の流れが、突っ込み潮に変わり始めた。
「潮が緩くなり始めています。ポイントを変えますね」
沖目のポイントへと移動する。
移動を済ませた頃の潮行きは、０．５ノット前後と潮行きが緩み始めていた。
潮は緩み始めたが、ベイト反応は大きな固まりになってきた。
池野さんに、突然の大アタリが来た。
ドラッグ音が鳴り、ラインが引き出される。
「ドラッグ調整して、ゆっくり楽しんでくださいね」
池野さんが、慎重に対応している。
獲物が姿を見せた。
「ヒラメですよ」
７７センチ、４．２キロの、ヒラメが上がってきた。
ベイトの中には、大物ヒラメが潜んでいた。
「やりましたね」
池野さんと、ガッチリと握手を交わして、祝福する。
良い感じになってきたのだが、此処でエンジントラブルが発生。
回転数が、落ちなくなった。
「急にどうしたのかな」
一旦、港に帰って、いつもエンジン整備をお願いしている、田中さんに見てもらう。
「エンジンの熱調整のための回転数が上がったのでしょう。暫く、様子を見てください」との答えだった。
燃料も補給して、再び釣り場に戻る。
釣り場に戻ると、潮行きが上り潮に変わっていた。
緩い上り潮が、沖に吐き出している。
仕掛けを入れると、アタリが来た。
アヤメカサゴが、ヒットしてきた。
上り潮に変わったのなら、ポイントも変えようと移動する。
移動したポイントは、薄いがベイト反応はある。
ジグを落としていく。
ジグをシャクリ始めて、池野さんの声がした。
「何か来ました」
獲物が強い走りと、突っ込みを見せている。
「青物かも知れませんね」
何度も、ドラッグ音が鳴る。
池野さんが、慎重に巻き上げていく。
姿を見せたのは、カンパチだった。
５８センチ、２．４キロの本カンパチ。
待望の青物が、ヒットしてきた。
池野さんの笑顔が輝く。
カンパチは、枝針に掛かっていた。
ジグは切られて、無くなっていた。
「もしかしたら、もう一匹来ていたのかも知れませんね」
確かに最初のアタリは、重量感が有ったような気がする。
仕掛けを作り直して、直ぐに落としていく。
次のアタリが、直ぐに来た。
良い感じの、竿の曲がりだ。
池野さんのやり取りが、楽しそうだ。
上がってきたのは、良型のキジハタ。
５２センチ、２．０キロのキジハタ。
期待していた、ハタの釣果に、池野さんの笑顔が益々輝く。
カンパチに、キジハタと、大物が連発してきた。
写真は撮ってないが、大鯖や３５センチクラスの真鯵も、ヒットしている。
ポイントを移動する。
「ロックがやってみたいです」
池野さんの希望。
「良いですよ。行きましょうか」
浅場の岩場へと、移動する。
ロックフィッシュ用の仕掛けに変更する。
「足下を中心に、攻めて見ましょう」
仕掛けを入れると、直ぐにアタリが来た。
良型のアカハタが、連発してきた。
クーラーも、満タンに近い状態になってきた。
「これだけ釣れれば、満足ですね」
池野さんの、気持ち良さそうな笑顔が嬉しい。
「帰りましょうか」
クーラーの中の、大物に感謝の釣りになった。
