開進丸
4月11日ベイトを探して
本命のポイントに入った時、何処にもベイト反応が出ていない。
ベイト捜索の範囲を広げて、探し回った。
朝間詰めのスタートは、Sさんのウッカリカサゴ。
魚探には、小さいベイト反応がポツンと有るが、期待を持たせるような反応が出てこない。
「今は、これを攻めるほかに手はない」
そう思いながら、攻めていく。
Sさんに、強いアタリが来た。
時折、チョットした突っ込みを、見せている。
上がってきたのは、サワラだった。
「サワラがいれば、ベイトを追い掛けているはず」
期待に反して、この頃から、ベイト反応が出なくなった。
追い打ちを掛けるように、北東の風が強く吹き始めた。
高くなるウネリに「一旦、場所を移動します」と、移動する。
移動先は、朝間詰めに大きなベイト反応の、確認できた場所。
目星をつけて、ベイトを探す。
ベイト柱が、出てきた。
一流し目は、アタリが出なかった。
二流し目に入ると、ベイト反応が大きく変化した。
「来ました」
Mさんと、Yさんが同時にアタリを捕らえた。
力強く走り回る。
「ハガツオですね」
2キロクラスのハガツオが、ダブルでヒットしてきた。
ハガツオがヒットする前には、Yさんにはオオモンハタもヒットしてきた。
確認できたベイト反応には、何らかの魚が付いているようだった。
ベイト反応の中を探るように、攻めていく。
Yさんに又しても、アタリが来た。
「真鯛かも」
期待しながら、海中を覗き込む。
上がってきたのは、ニベだった。
Sさんにもアタリが来た。
ウッカリカサゴが、上がってきた。
ポツポツとアタリを捕らえていると、風が弱まっているのに気が付いた。
「ポイントを移動してみますか」
別のベイト反応を求めて、ポイントを移動する。
狙いは、イサキにメジナ。
的を絞って、移動する。
朝は無かった反応が出ていた。
直ぐに仕掛けを入れていく。
Sさんにアタリが来た。
狙っていた、メジナがヒットしてきた。
Mさんにも、アタリが来た。
強い引きに期待を持ったが、上がってきたのはオジサンだった。
オジサンも、白身で美味しい魚だ。
北東の風が少しずつ弱まってくると、魚探に出てくるベイト反応にも変化が出てきた。
「ベイトが浮き始めています」
もしかしたら、チャンスかもしれない。
Mさんにアタリが来た。
良型のウッカリカサゴが、上がってきた。
Yさんには、ホール中にアタリが来た。
鋭い走りを見せている。
ハガツオが上がってきた。
少しずつ、ヒットするチャンスが、広がってきた。
Mさんに、重量感のある強いアタリが来た。
「メジナかも」
ラインを、ゆっくりと巻き上げていく。
やがて、海中にメジナの姿が見えてきた。
丸々と太ったメジナが、上がってきた。
今度は、Yさんに強いアタリが来た。
「重いです」
余り走らないが、重量感のある獲物のようだ。
姿が見えるのを、ワクワクする気持ちで待っている。
「イサキのダブルです」
良型のイサキが、ダブルで針掛かりしていた。
「重たいはずですね」
イサキを手にする、Yさんの笑顔が輝いた。
ベイト反応が少ない中にも、アタリを確実に捕らえた釣りになった。
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