開進丸
10月8日北風に白波立つ
朝間詰めは、やや強く西風が吹いていた。
西風が一旦弱まった後、北風に変わったら、潟から白波が立ち始めた。
ゆっくりと上っていた潮と、北風が喧嘩して、船は沖に出ていく形で流されていく。
狙いたいポイントを外れて、流れていく。
海上のウネリは、北東から押してくる。
水島は時折、大きなウネリが這い上がって、波を被っている。
勝負は、朝間詰めの1時間に集中した。
広峯さんに、良型の白甘鯛がヒットしてきた。
釣り始めから「何かが触るけど、掛からない」と、ジリジリした時間の後だけに、笑顔が良い。
北西の風が強く吹く中、重たいジグで攻めていた脇坂さんにも、アタリが来た。
サワラが、上がってきた。
サゴシと微妙な差だが、肉厚で幅がある。
小さいけれど、真鰺もヒットしてきた。
相変わらず、北西の風が強いが、徐々に北風に変わりつつある。
そんな状況が変わりつつある中、脇坂さんに又してもアタリが来た。
「大きなエソかな」
ラインを巻き上げていくと、ピンク色の魚が見えてきた。
「真鯛が来たね」
1キロ超の雌の真鯛。
神経締めをして、血抜きをする。
この頃から、北風が益々強くなってきた。
島影に移動するが、潟からの白波が増えてきた。
「諦めて帰りますか」
昼前まで何とか頑張ったが、強くなってきた風に振り回される。
「何か来ました」
広峯さんに、本日最後のアタリ。
良型の真鰺が、上がってきた。
「納竿間際で来ましたね」
風に翻弄されたが、最後は笑顔で納竿することができた。