開進丸
9月18日ボーズ覚悟で…
北東の強風が、続いている。
最近は、白波がたっている海が、当たり前みたいになっている。
「今日も、沖は無理ですね」
「はい、ボーズも覚悟しています」
先日は、タチウオもアタリが出なかった状態。
不安だけを抱えて、船を出した。
「最初は、タチウオから行きましょうか」
「釣れますかね」
「一昨日みたいな状況だったら、アタリは出ないかも…」
ポイントに入り、ベイトを確認する。
ベイト反応は、まずまずだ。
三木さんに、竿だしを勧める。
すると、その一投目にアタリが来た。
「来ました。落として直ぐにヒットしました」
写真は、ぶれてしまっているけど、指3本クラスのタチウオ。
「これで、ボーズは無くなりました」
三木さんの、ホッとした笑顔が良い。
その後は、ポツポツとだが、指3本クラスのタチウオがヒットする。
しかし、午前7時頃になると、アタリが止まった。
表の様子を見ようと、裸バエアタリまで出てみるが、やはりウネリが高い。
「内場に行きましょう」
船首を内場に向ける。
ベイトを探していると、海底から3メートル程浮いた、ベイト反応が出てきた。
「やってみましょう」
三木さんが、仕掛けを入れていく。
最初は、なかなかアタリが出てこない。
エソのアタリが続いた中、エソとは違う強いアタリが来た。
「良い感じですね」
「真鯛かもですね」と、三木さんの予想。
上がってきたのは、1キロ超の綺麗な真鯛だった。
ここから、少しずつ調子が上がって、一流しに1~2度のアタリが出るようになった。
オキアジが、強い引きを楽しませてくれる。
3流し目には、食べ頃の真鯛がヒット。
「真鯛が2枚は嬉しいですね」と、三木さんの笑顔が輝く。
4流し目に来た、オキアジの引きも強かった。
エソも時折ヒットしてくる。
胴回りが、太ったエソだけに最初の引きも結構強い。
少しずつ、流す場所をずらしながら、ベイトを探っていく。
すると、強いアタリが来た。
「多分、真鯛だと思います」
確かに、竿先を叩く真鯛独特のアタリが来ている。
1キロ超の真鯛が上がってきた。
「真鯛が3匹に成りました。嬉しいです」
ボーズ覚悟で出てきただけに、思わぬ真鯛の釣果に笑顔になる。
しかし、この頃になると、北東の風が益々強くなって、内場でもウネリが立ち始めた。
「昼タチウオに戻りますか」
北東の風に向かって、船を走らせる。
タチウオのポイントに入ると、以外とベイト反応がある。
三木さん独特の、ホール重視のジグの操りにアタリが来た。
ポツポツだが、指3本クラスがヒットしてくる。
しかし、タチウオもアタリも、一時的なアタリのようで、直ぐに当たらなくなった。
「帰りますか」
北東の風が、益々強くなってきたのを境に港に戻った。