開進丸
9月10日朝間詰めと夕間詰め
今日の海は、凪だろうか。
表に、出られるだろうか。
天候を気にしながら、船を出す毎日だ。
猪崎鼻の岩場には、今日も波飛沫がたっていた。
沖に出る前に、朝間詰めはタチウオにトライする。
秋田さん、豊里さん、中城さんが竿を出す。
出港して、周囲は既に明るくなっているが、ベイト反応は出ている。
中城さんにアタリ。
豊里さんにも、アタリが来た。
続けて、秋田さんにもアタリが来た。
指3本クラスのタチウオが、連続でヒットしてきた。
朝間詰めのタチウオは、順調のようだ。
豊里さん、中城さん、秋田さんが、ポツポツとアタリをとらえている。
しかし、7時を回る頃には、アタリが遠退き始めた。
沖合の潮も気になっている事であり「出てみましょうか」と、船を走らせる。
裸バエを回る頃には、以外にもウネリが小さい。
「予想していたよりも、ウネリが小さいですね」
「出られそうですね」
と、次のポイントへと向かう。
「ここは、どんなポイントですか」
「最近は、ネリゴがヒットしています」
潮に乗せて、船を流していく。
下り潮が緩く、沖に払い出している。
秋田さんに、アタリが来た。
良い感じで、竿が曲がっている。
緩めに調整してある、ラインが出ていく。
ネリゴが、姿を見せた。
良型のネリゴが上がってきた。
豊里さんにも、アタリが来た。
ジグにヒットしてきたのは、ヤズ。
ジグにダブルで、針かかりしている。
沢山の、ヤズの姿が目視できる。
しかし、急ぎ仕掛けを入れたときには、既に移動していた。
午前便の朝間詰めは、タチウオが連発し、ネリゴとヤズが楽しませてくれた。
2時過ぎに、午前便の釣りを終えて帰港。
夕方からは、午後便の夕間詰め勝負。
かめや釣り具南宮崎店の津中さんと、奥様を乗せてタチウオにトライ。
奥様は「釣りは、結婚してから始めました」と、教えていただいた。
西日が照らしているが、夕方になると風が涼しく感じる。
津中さんが仕掛けをセットして、奥さんに手渡し。
「船長、要領を教えてやってください」
恥ずかしながら、私が奥様にタチウオテンヤの要領を説明する。
奥様の、竿扱い要領の覚えは早い。
タチウオのアタリを直ぐにとらえる。
いきなりの指4本のキビレタチウオ。
「良い型のタチウオが来たね」
ご主人の奥様を称える笑顔が良い。
次のアタリは、ご夫婦同時ヒット。
お二人の笑顔が益々輝く。
この後の奥様の釣果は、益々伸びて行く。
ご主人の津中さんも、奥様の活躍には「参りました」と、笑顔で完敗。
奥様の次のアタリは、お日様が陰り始めた頃。
小さなアタリを「ビシッ!」と、鋭い合わせが入る。
指3本クラスが、次々とヒットしてくる。
又しても、奥様の鋭い合わせが入った。
竿が綺麗に弧を描く。
海中に、良型のキビレタチウオが見える。
上がってきたのは、指5本のお腹がパンパンのキビレタチウオ。
「いい調子ですね」
「楽しいです」
隣で、津中さんが笑顔で祝福している。
夫婦で仲良く、タチウオ釣りを楽しむ。
見ていて「羨ましいな、早く、孫達に釣りを教えよう」と、思いを新たにした。
お日様が、西の山に姿を隠した。
ベイト反応に、少しずつ変化が出始める。
今まで、少なかった反応が、広範囲に出始める。
ご主人の津中さんに、アタリが来た。
「今からですね」
その言葉を待っていたように、奥様がタイミング良く良い合わせが入った。
「これは、大きいです」
ドラッグ音が鳴り、ラインが引き出される。
「ゆっくりで良いよ」
「慌てないで、頑張って」
ご主人の声援が飛ぶ。
「見えました。良い型ですよ」
上がってきたのは、指6本のキビレタチウオ。
「やりましたね。おめでとうございます」
ご主人よりも先に、祝福の握手を交わす。
「こりゃ、大物だ。負けました」
ご主人の言葉に、みんなで大笑い。
津中さんの仕掛け作りと餌付けのサポートが、奥様の見事なタチウオに繋がった。
ご夫婦の連係プレーが、大物をもたらした。
楽しい夕間詰めのタチウオ釣りだった。