開進丸
8月17日凪になった海
2週間振りに、沖に出てみた。
少しウネリが残っていたが、海自体は凪になっていた。
しかし、海の中は、様子が一変していた。
出港前、準備をしながら不安な要素が有る事が、気になっていた。
台風が連続した事で、ベイトや潮の流れ等々について、情報が不足していた。
何処から攻めたらいいか、悩んでいた。
気持ちとしては、時化前のブリがヒットしていたポイントに、ベイトが残っているかどうか…。
ここから確認する事から、始める事にした。
右田さん、矢越さんを乗せて、ポイントに向かう。
最初に入った、時化前まではブリがヒットしていたポイント。
船を止めたときに、ベイト反応が出てきた。
「よっしゃ、居る」
嬉しい気持ちで、お二人に竿出しを勧める。
ジグを落とすと、潮は沖に払い出す下り潮。
北西の風に、押されながら0.6ノットとゆっくりと沖に出ていく。
最初のベイト反応が過ぎると、次のベイト反応が出てこない。
無反応のまま、二度目の流しに入る。
ベイト反応も出なくなってしまった。
二流しで、ポイントを移動する。
次のポイントで、矢越さんにアタリが来る。
指2本くらいの小型のタチウオやカサゴが、ヒットしてくる。
近くにいる知り合いの漁師さんも「小さいタチが来た」と、言っていた。
沖に沖にとポイントを移動していくが、沖に行くほど潮の濁りが増していく。
ペイと反応を見つけては、ジグを落とすがジグに触る気配も無い。
「ロックフィッシュに行きませか」
矢越さんからの提案で、ポイントを浅場に移動する。
ワームを付けて、仕掛けを入れる。
アタリが、ポツポツと来る。
「ワームが取られた」
「瀬掛かりは、ロックフィッシュではお友達」
賑やかに、攻めていく。
右田さんに、アカハタがヒットしてきた。
初ロックフィッシュを、1時間ほどで終える。
干潮の潮止まり前の、下げ七分の潮の動きを狙って、ポイントを移動する。
「少し走りますね」
沖合を少し走って、海底の起伏のあるポイントに入る。
鯛ラバで、ハタ狙いに的を絞る。
一流し目は、変化なしの状況。
二流しに入ると、ベイト反応が出てきた。
右田さんにアタリが来た。
良型のオオモンハタが、上がってきた。
「今日の不調の中のハタは嬉しいですね」
右田さんの、ホッとした笑顔が輝く。
矢越さんにも、強いアタリが来た。
矢越さんにも、良型のオオモンハタが上がってきた。
「良かった。今日の最後が良ければ全て良し」と、矢越さんの笑顔も嬉しい。
ロックフィッシュをやっていた頃から吹いていた南東の風が、この時間になると強くなってきた。
徐々に強くなってくる気配がある。
「帰りましょうか」
2週間振りの釣りを終えた。