開進丸
7月17日天気は穏やか、突然のビッグファイト。
夜明け前の雨は、土砂降りだった。
天気予報を見ると、1時間くらいで雨は上がりそうだ。
「沖に出て、波があったら場所を考えましょうか」
と、最近の潮の状況を説明する。
波が無い事を期待して、船着き場を離れる。
猪崎鼻の岩場が、波静かだ。
「当初の予定したポイントに走りましょうか」
予想に反して、波もウネリも風も緩やかで、梅雨凪の海を走る。
船を走らせている時は、出ていなかったベイト反応が出てきた。
三木さん、小牧さんにアタリが来た。
三木さんには、42センチの真鰺がヒット。
小牧さんには、アヤメカサゴがヒットしてきた。
朝間詰めは、40センチ前後の真鰺が、連続でヒットしてくる。
ベイト反応が薄くなっても、海底付近を丁寧に探っていくと、40センチ前後の真鰺が連発。
途中で、何度も針はずれがあった。
「たら、れば」の話はないと思っているが、針が外れなければ、大きな真鰺がもっと数が増えているはず。
あくまでも、「たら、れば」の話だ。
小牧さんに、真鰺とは違うアタリが来た。
1キロ弱の真鯛が上がってきた。
「欲しかった真鯛が来ました」と、小牧さんの笑顔が良い。
三木さんは、順調に40センチクラスの真鰺を上げている。
仕掛けを回収中の小牧さんに、強烈なアタリが来た。
「海面近くで、来ました」
小牧さんの竿が、限界まで曲がっている。
獲物の走りは、半端な走りではない様だ。
ドラッグ音が鳴って、ラインがドンドン引き出されていく。
「船で追い掛けて、間を詰めましょう」
少しずつだが、ラインが巻けるようになってきた。
巻いては走られ、又、巻き上げては強烈に走られる。
30分近く、格闘している。
小牧さんの腕に、疲労が見え始めた時、獲物が急激に走り出した。
この走りに、リーダーが耐えられなかった。
「あー、切られた…」
「正体が見たかった」
口惜しさが、言葉に表れている。
あくまでも予想だが、大物ブリだったような気がするが…。
「絶対にリベンジしたい」
小牧さん、応援の三木さんの口惜しさが伝わってくる。
切られた仕掛けを作り直して、小牧さんが釣り再開。
いきなりの、アタリが来た。
良型の、シロアマダイが上がってきた。
「高級魚が嬉しいですね」
小牧さんに笑顔が戻った。
三木さんには、指5本のタチウオがヒットしてきた。
スローでジグをしゃくっている処に、アタリが明確に出た。
このタチウオが上がる前に、リーダーを切られていた。
「鋭い切られ方をしていますね」
この時のアタリは、タチウオだったのかも知れない。
納竿間際には、お二人にダブルヒットが来た。
シロアマダイとレンコダイ。
締めがダブルヒットは、嬉しいかった。