開進丸
6月22日ドラゴン再び
ポツポツと、アタリの出ていた真鰺が、当たらなくなった。
魚探の、反応は良い感じで出ている。
仕掛けを回収している途中に、竿に重量感が伝わってきた。
「回収中に、何か来た」
竿が、大きく曲がった。
ドラッグ音が鳴り、凄い勢いでラインが引き出される。
「これは、大きいヤツだ」
絶対に、逃がしたくない。
何度もの、強い突っ込みをかわし、少しずつ巻き上げる。
ラインが、沖に出始めた。
「もしかして、アラが浮いてくる」
竿を持って格闘している塩田さんも、そう思い始めていた。
「浮いた!何か浮いてきた」
「タチウオだ」
大きなタチウオが、浮かび上がってきた。
「大きいですね」
つい先日も、指8~9本のタチウオが出たが、今回はそれを上回っている。
塩田さんが、手を当てる。
「指10本有りますね」
長さが、176センチある。
私よりも、1センチ長い。
塩田さんと、祝福の握手を交わす。
蔵屋さんも、笑顔で祝福の握手を交わしている。
ドラゴンタチウオが、上がった頃には荒れていた海が凪ぎ始めていた。
早朝の海は、北東の風が強く、ウネリも大きく波もあった。
写真では、上手く波が撮れていない。
潮の流れも速く、時には2ノット近くで下り潮が流れていた。
そんな中でも、蔵屋さん、塩田さんともにアタリを捉えていた。
朝間詰めには、良型のイサキがヒットしてきた。
速い流れに翻弄されながらも、少しずつ釣果を重ねていた。
4キロクラスの、ニベもヒットしてきた。
昼を過ぎて、潮が揺るみ始めてからは、良型の真鰺がヒットし始めた。
その鰺の群に、ドラゴンタチウオが寄っていたのだろう。
帰りの船中は、大物ドラゴンタチウオの話で、賑やかだった。