5月11日地震の後の海
何が変なのか、良く分からなかった。

でも、潮が変だった。

ベイトが居ない。

潮色は、青々としているのに、下潮が冷たい。

地震が、原因だろうか。

朝早くから、北東の風が強く吹いていた。

白波が立つ程ではなかったのが、幸いな時間帯だった。

いつもなら、ベイトが集まって居る筈のポイントに、ベイトが居ない。

潮の流れは、満ち潮が入っている時間。

「ベイトが居ないですね…」

どうにかしたい。

「深場に行ってみましょう」

沖合に出ると、水色が明らかに変わった。

綺麗な青色になった。

しかし、北東の風も段々と強くなってきた。

船が沈めてあるポイントを、流してみた。

ベイト反応は、そこそこ有る。

蔵屋さんにアタリが来た。

「重いだけで、走りません」

「ハタかな」

「海草かゴミかも知れない…」

そんな感じの、巻き上げだった。

しかし、海中に見えたモノは、真鯛だった。

71センチ、3.8キロの白っぽく見える真鯛だった。

「全然引かなかったです」

下潮が冷たく、イマイチ活性が上がっていない気がする。

強くなってきた北東の風と、速くなってきた下潮の流れを避けるようにポイントを移動する。

上潮は0.7ノット前後なのだが、下潮は1ノット以上の速さで上っている。

二枚潮になっている。

仕掛けを重たくして、速い下潮に対応する。

又しても、蔵屋さんにアタリが来た。

今度は、竿先を叩くアタリが出ている。

「真鯛の引きですね」

予想通り、上がってきたのは真鯛だった。

64センチ、3.1キロの真鯛だ。

潮対策も良かったのは此処までで、アタリが出なくなった。

近くにいる仲間に連絡しても「アタリません」と、返事が返ってくる。

思い切って、大きくポイントを移動してみた。

水深は浅くなるが、ベイト反応はそこそこ有る。

塩田さんに、アタリが来た。

「やっと来た」

ビシッとアワセが入る。

上がってきたのは、ホウボウ。

体の横に、針が掛かっている。

「変なところに針掛かりしているから、重かったんだ…」

もう一回塩田さんに大当たりが来たが、針掛かりしなかった。

冷たくなった下潮に、強くなった北東の風、それに二枚潮に悩まされた一日だった

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