4月8日真鯛が来たよ
最近は船を出す時に、風の話になる。

「今日も吹いてくるかな」と、心配する。

ポイントに向かいながら、真っ先に風の方向を確認する。

北西の風が吹いている。

この風ならば、風に押されて釣りし易いだろう。

今のところは、上り潮が1ノット前後で真北に流れている。

気になるのは、潮の色だ。

青味のある感じではなく、少し緑色が入った色になっている。

「もしかしたら、下潮の水温が下がっているかも」

潮のことを気にしていると、春口さんにアタリが来た。

朝イチに、良型のイトヨリダイが上がってきた。

船首で竿を出しているCさんに、強いアタリが来た。

「走りが鈍いですね。違う魚かな」

「サメみたいな気がします」

「やっぱり!」と、心配的中だった。

針を外して、直ぐに海に帰した。

春口さんに、やや強いアタリが来た。

良型のアオハタが上がってきた。

可愛い息子のらいく君と、写真を一枚。

このらいく君、船に強いみたいで、船酔いの心配は無いみたいだ。

続けてヒットしたレンコダイも、可愛いらいく君で釣果写真。

午前中の海は「最近では珍しいくらいの凪ぎ」になっている。

嬉しいことに、沖から青々とした上りの潮目が入ってきた。

「この潮目の沖に移動しましょう」

潮色が青々として、わくわくする期待感がある。

しかし、沖から入ってきた潮の中に船を入れると「流れが速い」

「今、どれくらいで、流れています」

魚探を見ると「2.8ノット前後で流れている」

着底は何とか取れるが、釣りづらい潮になってきた。

「潮の壁になっている処を流して見ましょうか」

沖からの潮と、潟の潮がぶつかっている処に移動する。

ジグを落とすと、エソが直ぐに飛びついてくる。

「エソ天国ポイントかな」と、笑いが起きる。

そんな中、Cさんがアタリを捉えた。

竿先を叩き、強い走りを見せている。

「此は、真鯛が期待できますね」

やがて、良型の真鯛が姿を見せた。

「やった、真鯛だ」

ちょっと、らいく君に真鯛を掲げて貰った。

56センチの雄の真鯛。

最近は、真鯛のアタリが思うほど出てこない。

こうやって、真鯛を手にすると笑顔になる。

再度、船を潮の壁の処に、持っていく。

どれくらい、釣り上げただろう。

太ったエソが、直ぐにヒットしてきた。

今日は、エソが来るときに、他の魚もヒットしてくる。

Cさんに又しても、真鯛のアタリが来た。

ドラッグ音が、気持ち良い。

海中に見えてきた真鯛が、空気を吐き出して大きな泡が広がった。

63センチの真鯛だ。

らいく君に、変わりに真鯛を掲げて貰った。

このCさんは、真鯛のアタリを見事に捉える。

釣りに出た時には、毎回のように、真鯛を釣り上げている。

そのCさんのジグを狙って、カモメが船の側から離れない。

ジグを海面に落とすと、直ぐに飛びつこうとする。

何とか追い払って、釣りを再開。

しかし、心配した南よりの風が、強く吹き始めた。

「南西の風が出てきましたね」

ウネリも徐々に、高くなってきた。

春口さんが、強いアタリを捉えた。

真鯛と思われたが、鋭い突っ込みにリーダーが切られた。

「あいたー…。やられた」と、口惜しそうだ。

Cさんにも、アタリが来た。

丸々とした、イトヨリダイが上がってきた。

益々強くなってきた南西の風。

高くなってきた、ウネリが船を揺らす。

「釣りづらくなってきましたし、帰りますか」

南西の風に追われるように、帰港した。

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