3月30日待望の一匹

出だしは、フグとエソと言う、寂しい感じだった。

しかし、この後、ポイントを移動してから、この若者二人が頑張りを見せてくれる。

「フグと、エソは寂しいよね。場所を変えましょうか」

塩田さんと息子さん、その息子さんのお友達の城石さんを乗せ、次のポイントへと船を走らせる。

今日の塩田さんは、息子さんと城石さんの師匠役。

若者二人の仕掛け作りから、仕掛けの操り方等の指導が優しく成されていく。

自分の釣りも楽しみたい筈だが、今日は息子さんと城石さんの補佐役に回っている。

次のポイントに入り、最初にアタリを捉えたのは、塩田(息子)さん。

「ゆっくりと、楽しんであげてね」

上がってきたのは、サゴシ。

「フグじゃなくて、良かった」と、笑顔が出る。

潮の色も、青味があって良い感じだ。

1ノット前後で、北東に流れている。

朝の内は、北西の風がやや強く吹いている。

その分、ラインが多く出て行き、仕掛けが流される。

又、南東からのウネリが時折、大きくなって寄せてくる。

その分、船が揺れる。

「少し、浅場に寄りましょうか」

浅場の沈み瀬周りから、攻めてみる。

「何か来ました」

城石さんの竿に、アタリが来た。

船釣りは初めてとの事だったが、やり取りは落ち着いている。

城石さんが、獲物を巻き上げている時、塩田(息子)さんにアタリが来た。

いきなり、ドラッグ音が鳴り、ラインが引き出されていく。

城石さんも絡まないように、慎重に巻き上げている。

良型のオオモンハタが上がってきた。

「良いハタが来ましたね」

ホッとした笑顔が良い感じだ。

一方の塩田(息子)さんは、大物との格闘中。

お父さんも心配そうに、傍らで見守っている。

10メートル巻き上げては、10メートル走られるの繰り返しのようだ。

「腕が痛い」と、お父さんと交代。

塩田さんの、獲物とのやり取りは流石の腕前だ。

ジワジワと針掛かりした“大物”が、上がって来だした。

「後、20メートル」

「後、10メートル」

「見えた。ブリです。サメじゃ無いです」

取り込みの竿は、再び塩田(息子)さんに交代。

93センチ、8.3キロの丸々と太ったブリが上がってきた。

仲良しの若者二人で、記念写真をパチリ。

「前回もブリを釣ったよね」

前回は、70センチクラスだった。

「一回りアップしたね」と、みんなで大喜び。

今度は、城石さんが頑張った。

35センチ超の良型真鰺を連発。

「良い鰺が来たね」

見ている私も、嬉しくなる。

しかし、良い事ばかりでは無かった。

風が南東の風に変わり、ウネリが大きくなり、白波が立ち始めた。

塩田さんとも相談して、安全第一で帰港することにした。

大物ブリが上がった陰には、塩田さんの好指導が有った。

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