3月18日激シブの海

朝7時過ぎの海。

北西の風が、北東の風に変わっていく。

波長の短いウネリが、打ち寄せてくる。

ポイントに入って、直ぐに海の色を確認する。

「上り潮…?」

と、思ったが、下り潮が流れている。

色も濁りが入って、海中に細かい“汚れ”が漂っている。

まずは、ジギングからとYさんがジグを投入。

仕掛けが、真下に入っていく。

潮の流れと、風の方向が合っている様だ。

「これは良い。しゃくりやすい」

と、海底のベイト反応に向けて。ジグを入れていく。

もう一本の竿は、大物仕掛けで餌はイカを使用する。

生き餌の鰺が、最近は、なかなか釣れない状況が、続いている。

イカを餌にした“大物仕掛け”に、一投目からアタリが来る。

竿先に、ガツガツと、激しいアタリが来る。

一瞬、緊張が走る。

しかし、我々が求めている、突っ込みが来ない。

「エソかな…」

仕掛けを上げてみると、イカが半分に食いちぎられている。

直ぐに餌のイカを付け替えて、投入する。

海底の魚礁周りには、良い感じのベイト反応が出ている。

又しても、ガツガツと激しいアタリが来る。

竿先が軽い突っ込みを、見せている。

「なんか食い付いているな」

Yさんが、ゆっくりと仕掛けを巻き上げていく。

「レンコが食っている」

良型のレンコダイが、餌のイカに食い付いていた。

「ガツガツとしたアタリは、レンコやったか」

チョット、力が抜ける気がした。

北東の風が、強くなる気配。

「ポイントを変えましょうか」

北東の風を瀬に受けて、南に走る。

次の魚礁にも、良い感じのベイト反応がある。

「ベイト柱が15メートルくらい、立ち上がっていますよ」

1流し、2流しと、アタリが出てこない。

3流し目に、ゴンゴンと強いアタリが来る。

「魚礁に当たっていないよね」

と、水深と仕掛けの推進を確認する。

海底から5メートル上げてある。

魚礁に仕掛けが当たってはいない。

「突っ込め!突っ込め!」

Yさんと、二人で見守るが相手もしぶとい。

「もしかしたら、餌にバイトしている魚が違うのかも…」

コースを変えて、何度もトライしてみるが、ついに食い込まなかった。

別なところにいる船仲間からは「水温が下がっている」と、連絡が来る。

「どれくらいに下がっている」

「15度を下回っているみたい」

と、返事が返ってきた。

釣りは潮の活性が、釣果に大きく影響する。

ポイントによっては、水温が高かい処もある。

場所によって、潮の現況が違う。

厄介な潮になっているようだ。

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