11月25日動いてないよ
先に出ていた船仲間の船が、こちらに向かって走ってきた。

「潮が動いていないよ」

辛い報告を受けた。

しかし「頑張らなくちゃ」と、気合いを入れ直した瞬間でもあった。

北西の風がやや強く、船が流されている様に感じているが、その速さは0.4ノット前後。

「何か、感じる感覚と違うな…」

そんな気持ちからの、今日の釣りスタートとなった。

村山さん、赤木さんも、青物狙いで頑張って頂いているが、なかなかアタリに繋がらない。

生き餌を使うと、生き餌の頭だけ囓り捕られたりする状態。

赤木さんが「また、やられました」と、苦笑いしている。

苦戦の釣りの中、村山さんにアタリが来た。

上がってきたのは、アカヤガラだった。

「初めて釣りました」

「美味しい魚なんですよ」

「ヌルヌルして、気持ち悪いですね」

釣り上げた時に見せるアカヤガラ回転で、仕掛けがアカヤガラに絡みついている。

仕掛けを解いて、海に帰す。

仕掛けを鯛ラバに変える。

潮自体は、上り潮が北に動いている。

潮色も良い感じの青色をしている。

しかし、お二人の仕掛けの入り具合を見ていると、下潮が動いていない感じを受ける。

そんな中、村山さんにアタリ。

慎重にやり取りして、上がってきたのは良型の真鰺。

「良い型の真鰺ですね」

「美味しい鰺が来ました」と、ホッとした笑顔が良い。

鯛ラバに変えて、何らかのアタリが続くようになってきた。

赤木さんにアタリが来た。

「どんな感じですか」

「余り引かないです」

ゆっくりと巻き上げていく。

良型のウッカリカサゴが上がってきた。

「此でボーズは無くなりましたね」と、笑顔が良い。

村山さんにも、アタリが来ている。

中型の鰺が、ダブルヒットしている。

「徐々にペースが上がってきたかな」と思ったが、風が南に変わった。

少しずつだが、海面が波立つようになってきた。

此までは、北東の風に苦戦してきている。

南風は、もっとも要注意の風だ。

バタバタと時化始める前に、安全第一と考えている。

午後1時過ぎに「此で帰りましょうか」と、帰港した。