開進丸
11月5日スタートはダブルヒット
潮の色は、透明感のある青色。
「良い感じの色をしていますね」
海の色だけ見て「今日は、釣れそうな気がする」
勝手に膨らませた期待感が、スタートから良い感じで出てきた。
北西の風が、やや強く吹き、潮の流れは0.7ノット前後と、釣りやすい流れになっていた。
上り潮が、ゆっくりと流れている。
魚探にも、海底から浮き上がったベイトボールが、映し出されている。
「良いですよ」
竹本さん、稲用さんがジグを落としていく。
魚探を見ていて、良い反応に中に入っていった、と思った。
「来た!」
お二人が、ほぼ同時にアタリを捕らえた。
重々しい感じの当たり。
上がってきたのは、ニベだった。
スタートから、ダブルでヒット。
「カンパチかと思った」と、お二人の意見だったが、上々のスタートだ。
気を良くして、仕掛けを入れていく。
稲用さんに直ぐにアタリが来た。
ドラッグ音が鳴り、何度も良い突っ込みを見せるアタリ。
「鰤だと思います」
「良いね。益々良いスタートになったね」
海中に、青い姿が見えてきた。
上がってきたのは、74センチ、4.2キロの鰤だった。
「ハマチクラスですね」
活きの良い、鰤が上がってきた。
勢いづいた稲用さんが、立て続けにアタリを捕らえる。
1キロ~2キロ前後のカンパチ。
5キロクラスのニベと、楽しい時間が稲用さんに訪れた。
竹本さんも、アタリを捕らえる。
3キロクラスのニベに、54センチ、2.4キロの真鯛と連続して釣り上げていく。
お二人のアタリは止まらない。
又しても、ダブルヒット。
カンパチにハガツオ。
良い引きを見せる魚が、連発してくる。
しかし、このいい調子の時に、風が北北東に変わり強く吹き始めた。
ウネリも、少々高くなってきた。
「このまま、時化てこなければ良いのだが…」
そんな、心配を余所に、お二人のアタリは続く。
二人にヒットしてきたのは、又してもカンパチ。
カンパチ独特の、ガクガクと竿先を叩くアタリが楽しい時間を作っている。
「やっと来た。カンパチが釣りたかった」
と、竹本さんの声が船上に響く。
魚探には、ベイト反応がいい形で出ている。
「凄いベイト反応になっています」
直ぐに、お二人が仕掛けを落としていく。
北北東の風も、波も気にならない。
又しても、ほぼ同時にアタリが来た。
稲用さんには、又してもカンパチが上がってきた。
竹本さんのアタリは「余り引かないですよ。重いですね」と、ラインを巻き上げる。
海面に姿を見せたのは「ヒラメですよ」と、一気にボルテージが上がった。
ヒラメは64センチ、2.5キロ有る、肉厚の良型だ。
この後も、稲用さんがカンパチを追加。
針はずれになったアタリを含めれば、ほぼ一流し毎に2~3回のアタリが続いた。
午後になり、潮が二枚潮のような流れになって、アタリが少しでなくなってきた。
「肩が痛くなりました」
「足が疲れました」
「竿を持つ手の指が、攣った様な感覚になりました」
長時間にわたって、楽しい魚とのやり取りを楽しんだ。
帰りの船中は、話が弾んで賑やかだった。
船から降ろすクーラーは、重たかった。