9月15日釣り上げて、ビックリ

早朝の海岸は、雲海が掛かったようになっていた。

秋が近くなると、毎年、見る風景だ。

今日も海はウネリが高く、なかなか沖には出られそうにない。

「朝間詰めは、タチウオを狙ってみましょう」

「数は少ないと思いますが、型は良いと思います」

水深15メートル前後の浅場で、タチウオからスタートする。

最初のポイントでは、アタリが一度遭っただけ。

ベイト反応も少なく、思うような釣りにならない。

「移動しましょう」

今日も、内場に入る。

取り敢えずは、ゆっくりと船を走らせながらベイト反応を確認する。

暫く走っていると、ベイト柱が出てきた。

ベイト柱の周りにも、沢山のベイト反応が広がっている。

「ジグを落としてみてください」

塩田さんがワンピッチ、山下さんがスロージグで攻めていく。

「来た!来ました」

塩田さんに、強いアタリが来ている。

竿先が、海面に突き刺さるように、曲がっている。

「多分、カンパチです」

やり取りも、時に慎重に、時に大胆に、ラインを巻き上げていく。

獲物が海面に姿を見せた。

「タチウオだ。でっかいタチウオだ」

船上に上げたタチウオの大きさにビックリ。

手を当ててみると、指7本の大きさだ。

長さも160センチは有りそうだ。

「凄いですね!」

仲間達に直ぐに連絡する。

塩田さんの大タチウオの写真を撮っていると、山下さんにもアタリが来た。

初ジギングの山下さんからは、緊張感が伝わってくる。

「大丈夫です。ゆっくり巻き上げてください」

「良型のタチウオですね」

塩田さんのタチウオが、大きすぎることもあり、やや小さく見える。

「指4本近くありますね」

移動してきて、良い出足になった。

直ぐに船を戻すが、ベイトの移動が早いのか、なかなかベイトが見つからない。

小さな反応でも、ジグを入れればアタリは出てくる。

しかし、指3本クラスのタチウオが多い。

塩田さん、山下さんともに頑張っている。

午前9時30分過ぎの満潮に近づくと、少し静まり掛かっていたウネリが、又しても太り始めた。

平瀬やヤヒョウは、大波に飲まれている。

水島の1瀬、3瀬も大波を被っている。

そんな状況を気にしていたら、風が南西に変わってきた。

風の変化と同時に、アタリも出なくなってきた。

「風も変わってきましたし、今日は引き上げますか」

昼前ではあったが、南西の風で波が立つ前に帰港した。