7月17日フグにやられた
「早朝に、近場を攻めてみないか」

従兄弟の信司に、声掛けて船を出す。

目指すポイントは、港の直ぐ沖。

水深も浅いし、流れもそんなに無い。

小さいジグを使い、細かにしゃくってみた。

「来た」

私と一緒に、竿を出していた信司にアタリが来た。

「結構引くね」

「良い感じですね」

2キロ超のヒラメが上がってきた。

最初はマゴチに見えただけに、ヒラメと判明して嬉しさ倍増だ。

短い朝間詰めだけに、直ぐに針を外して、ジグを落とす。

5分もしない内に、信司にアタリ。

小さいカンパチ(ネリゴ)が上がってきた。

私にも、強いアタリが来たが、リーダーを切られてしまった。

「余り時間も無いな」と思って、少々気持ちが急いていた。

すると、又しても信司にアタリが来た。

「真鯛みたいやね」

竿先を叩くアタリ。

56センチ、2.1キロの真鯛。

「俺も以前にここで真鯛を釣ったことがあるよ」

チョット、悔しさ紛れに言ってみた。

7時になったところで、一端船着き場に帰る。

「春口さんを迎えに行こう」

仕事の都合で、遅れてくる今日のもう一人のお客様を迎えに戻る。

午前8時30分過ぎに、春口さんが到着。

「最初に沖合の魚礁から行ってみたいと思います」

船を走らせて、ポイントに到着。

潮の色は、青々として良い感じだ。

「流れが速いです」

下り潮が2ノット前後で流れている。

2.6ノットと表示される事もある。

「着底が取れません」

直ぐに、ポイントを移動する。

暫く船を走らせて、次のポイントに入る。

「イサキが欲しいですね」

釣りを開始して、直ぐに信司にアタリが来た。

上がってきたのは、食べ頃サイズの真鯛。

良い感じのスタートに成るはずだった。

「あれ…切られた…」

春口さんが、何かにラインを切られた。

信司が仕掛けを回収すると「何かが付いてきている」と、海中を覗き込んでいる。

「フグだ。金フグが付いてきている」

1匹ではない。

4,5匹はいる。

一流しごとに、ラインやリーダーをチェックする。

それでも、突然ラインが切られる。

嫌な展開になってきた。

そんな中、春口さんに大きなアタリが来た。

ドラッグ音が鳴り、ラインが激しく引き出される。

「何か大きな獲物ですね」

ゆっくりと、やり取りをしていると「あっ…外れた…」

針の掛かりが浅かったのか、獲物が外れたようだ。

しかし、何かの重さを感じている。

良型のウッカリカサゴが上がってきた。

「海底近くで針が外れた後、食いついてきたのかな」

ドラッグ音が鳴るアタリから考えると、獲物の感覚が違う気がする。

しかし、この後は金フグの猛攻に耐える時間が続く。

仕掛けが次々と切られる。

信司も春口さんも、お手上げ状態。

「今日は、帰りましょう」

ポイント選びの失敗…と、反省。

日南の海全体に、この時期はフグが広がって居るみたい。

明日のポイント選びに悩みながら、帰港した。