７月１５日良くなってきたかな
ポイントに走りながら、潮の色を確認する。

毎日の日課の一つになっている。

「緑色は可成り取れていますよね」

「青みが戻りつつある気がしますね」

そんな話をしながら、ポイントに入る。

潮は、下り潮が０．８ノット前後で南に流れている。

風が北東になっている分、船がゆっくりと回転する。

船の向きを少しずつ修正しながら、流していく。

「来ました」

右田さんに、本日最初のアタリが来た。

竿が大きく曲がり、楽しそうだ。

丸々とした、良型のアカハタ。

吐き出した物は、カニだった。

潮が南東にカーブしながら、沖合に出ていく。

今度は、塩田さんにアタリが来た。

竿先を叩く、真鯛独特のアタリ。

ラインもドラッグ音が鳴り、引き出されていく。

５４センチ、２．３キロの良型の真鯛。

「久し振りの真鯛で嬉しいね」と、塩田さんの笑顔が良い。

二流し目に入り、船の向きを修正していると、右田さんにアタリが来た。

可成り上の方でヒットしたみたいで、船のしたに向かって獲物が走っている。

「真鯛みたいですね」

「そうだと思います」

ゆっくりと、巻き上げていく。

５２センチ、２キロ丁度の真鯛。

綺麗な真鯛を持つ、右田さんの笑顔が良い。

潮が沖に向かって出始めたこともあり、ポイントを移動する。

移動途中で、海底から海面近くまで立ち上がっているベイト柱に遭遇。

「凄い反応です。仕掛けを落としてください」

一斉に仕掛けを落としていく。

すると、矢越さんに強いアタリが来た。

「走りますね」

強烈な走りに、ラインが引き出されていく。

矢越さんのソフトなやり取りが、獲物を徐々に浮かしてくる。

「鰹だ、本鰹ですね」

３キロ近い、丸々とした本鰹。

「やりましたね」と、笑顔が良い。

矢越さんに、続けてアタリが来た。

良型のアオハタが上がってきた。

塩田さんにも、アタリが来た。

ゆっくりと巻き上げる。

これも良型のアオハタだ。

「時合いが来たか」と、元気が出てくる。

日中の暑さを、忘れさせてくれる。

矢越さんに、大きなアタリが来た。

ジギング竿が、大きく曲がっている。

「重いですね」

海面に大きなアオハタが姿を見せた。

２キロ超の良型に、塩田さん、右田さんの祝福が送られる。

潮を見てコースを変えながら、船を流していく。

大きなカマスや、丸々とした鯖が次々とヒットしてくる。

船中が、賑やかになっていく。

日中の暑さも、時間とともに増していく。

風が南東に変わり、船も北西方向に流れ始めた。

ポイントを変えて、流していく。

右田さんに、ラインが引き出される大アタリが来た。

ゆっくりと、やり取りが始まる。

ドラッグ音が鳴り続けている。

「ゆっくり行きましょう」

少しずつ巻き上げ、後少しのところで強い突っ込みが来た。

「あっ…」

悔しい針外れ…。

「また来ます」

声を掛けて次を探る。

塩田さんにアタリが来た。

上がってきたのは、良型のイトヨリダイだった。

ポツポツとアタリは出て、楽しい時間は直ぐに過ぎる。

暑さも増してきた午後「帰りましょうか」と、港に向けて船を走らせる。

船内の話は、笑顔いっぱいだった。