6月24日 天気回復
夜明け前から、西風がやや強く吹いている。

海上は南東からの波長の長いウネリは来るものの、波は大して無い。

問題は、前日の大雨の濁りが、何処まで広がっているか。

港を出て内場はもの凄く濁っているが、表に出るとそれ程までの濁りは無いように感じる。

濁り具合を確認しながら船を走らせていると、突然、もの凄いベイトの固まりの反応が出てきた。

「おっ、凄いですね」

「やってみましょうか」

塩田さんが、直ぐに竿を出して、探っていく。

「来た!」

直ぐにアタリが来た。

結構な引き具合を見せている。

上がってきたのは、キロ近い良型のイサキ。

「良い型ですね」

と、思わず笑みが零れる。

潮も、緩い上り潮が沖に流れている。

ベイト反応も、何処までも続いている。

2匹目も直ぐに来た。

此も、良型のイサキだ。

「ここは、イサキのポイントなんですね」

「そうですね。良いですね」

早朝からの良いアタリに、元気が出る。

しかし、お日様が水平線から上がって行くに従って、アタリが出なくなってきた。

流すコースを変えると、塩田さんにアタリが来た。

食べ頃サイズのウッカリカサゴ。

「カサゴの味噌汁は美味しいですよね」

と、直ぐにクーラーの中へ。

船をやや沖目の瀬周りに移動する。

ベイト反応も良い感じで出ている。

ベイトの上部が、少し乱れてモヤモヤとしている。

「おおっ来ました」

塩田さんのリールから、ラインが引き出されていく。

「多分、真鯛ですね。久し振りの真鯛ですね」と、楽しそうだ。

やがて、海面に姿が見えてきた。

見事な真鯛だ。

重量2.3キロの雌の真鯛。

しっかりと神経締めして、血抜きをする。

「久し振りに真鯛の刺身が食べられる」と、笑顔が良い。

二流し目にも、真鯛のアタリが出た辺りで、再びアタリが来た。

これまた、久し振りのワニゴチだった。

コチの仲間はエラの所等に棘が有るので、取り扱いは要注意。

でも、白身が美味で刺身が良い。

しかし、気がつくと段々と潮の動きが、悪くなってきた。

時には、潮の流れが0.1ノットと表示される。

潮色も水温の低い「菜っ葉潮」になってきた。

潮行きとしては、北に流れる上り潮のままなのだが、色が「菜っ葉潮」になってきている。

下潮の水温が下がって、上潮に影響しているのではないかと思っている。

「ジグや鯛ラバが冷たいですね」

潮の変化と同時に、アタリも益々出なくなってきた。

そんな中で、塩田さんにアタリが来た。

最初のアタリが、真鯛と勘違いすることが多い、イトヨリダイだった。

しかし、潮の変化は釣果に多いに影響する。

昼を過ぎ、もう一頑張りしてみたが、アタリが出なくなった。

「今日は、諦めて帰りましょう」

他の仲間達も、変化した潮に苦戦を強いられているようで「アタリが来ない」と、嘆いている。

「今日の潮は朝型の潮やったな」

次回に期待して、帰港した。