6月7日 梅雨凪ぎを期待して
早朝5時過ぎ、船着き場に降る雨の中、車中で待機。

大磯先輩は、船の中で待機。

雨に濡れたくないので、目の前にいながら電話で話をする。

「雨が止むまで、待ちましょう」

「霧が掛かっちょっな」

「大島が全然見えませんね」

結局、7時頃まで待って、雨が止んだところで出船。

海上は、霧が掛かった状態。

スピードを8ノットくらいにして、ゆっくりと走る。

沖合に出ると、船が固まっているところがある。

後で仲間に聞くと「夜炊きしていたのかな」

多分、イサキや鰺の夜釣りをしていたのかもしれない、船の集団だった。

私も、当初から考えていたポイントに入る。

今日は、梅雨凪を期待して、主立ったポイントの確認。

大磯先輩も、私の船の直ぐ近くを流されている。

潮の色は、青味が濃くて良い感じの潮だ。

流れは下り潮なのだが、菜っぱ色をしていないと言うことは、水温ももしかしたら安定してきたかもしれない。

ベイトも海底から柱状に立ち上がっていたり、ボール状に纏まっていたりと変化がある。

一流し目にアタリが来た。

海底から7~8メートル位巻き上げたところで、引ったくるようなアタリ。

こんなアタリをするときは、潮が良い状態に多い。

上がってきたのは、58センチ、2.2キロの真鯛。

「真鯛が来ました」

タモごと掲げて、大磯先輩に見せる。

海底のベイトも反応が消えるときもあるが、直ぐに次のベイトが出てくる。

大磯先輩には、良型の鰺が来ているようだ。

2流し目は、やや沖合にコース取りする。

すると、直ぐにアタリが来たが、針に乗らない。

バイトが繰り返されるので、巻きスピードを速くしたり、ゆっくりにしたりしてみる。

竿先に重みが掛かってきた。

ドラッグ音が鳴り、ラインが出ていく。

ゆっくりと時間を掛けて、巻き上げていく。

59センチ、2.4キロの真鯛。

引きからすると「チョット小さいかな」と、感じるくらいの走りだった。

神経締めをして、血抜きをする。

その作業中に、気が付くと潮の流れが1.2ノット前後とやや速くなってきた。

流れが速くなって、潮に何らかの変化が出てきたのだろうか。

盛んにあったバイトが、出なくなった。

流す場所を変えてみるが、アタリがない。

大磯先輩は、ポツポツと真鰺を釣り上げて居るみたいだ。

そうこうしている内に、北東の風が強くなり始め、雨も降り出した。

「今日の調査は終了」と、帰港することにした。