3月28日 ジグにメジナ…が来た。
ポイントに向かう途中の潮色は、上り潮の青味が戻り始めていた。

「ベイトも良い反応が出ていますね」

西村さん、横田さん(愛称 徹君)、そして昨日に引き続きの温水さんの3人で楽しく船を進める。

「今日は釣れると良いですね」

「桜真鯛を釣りたいですね」

大きな期待を持って、ポイントに入る。

潮は、0.8ノット前後で北に流れている。

「何かが触ってきますね」

反応は出ているようだ。

最初のアタリは、西村さんに来た。

「来た!来ました」

楽しそうに、やり取りが始まる。

「竿先を叩くアタリは、真鯛みたいですね」

57センチ、2.3キロの雄の真鯛。

「良い真鯛が来ましたね。気持ちがホッとしました」と、笑顔が良い。

徹君にも強烈なアタリが来た。

「来た!来ました」

体制を整えて、反撃に出る。

しかし、最初の激しい突っ込みで針が切られた。

「口惜しいですね」

温水さんにも、アタリが来た。

「余り引かないですね。根魚かな」

上がってきたのは、ウッカリカサゴ。

「今日も根魚からスタートですね」

この頃から、沖からの潮目が、何本も入ってくるようになった。

潮目の中では、正体は不明だが、魚の群がナブラを起こしている。

温水さんがキャストするが、群れからの反応はない。

「ただ遊んでいるだけみたいですね」

キャストを止めて、潮目の中でジグをしゃくる。

「凄いベイト反応が出ていますよ」

三人で、一斉に仕掛けを落としていく。

反応は直ぐに出た。

「来た!来たよ!」

温水さんの竿が、大きく曲がっている。

ドラッグ音が鳴り、ラインが引き出されていく。

「おおっ、走る」

仕掛けを信じて、相手の走りを止めに掛かるが…「あっ、切られた…」

12号のリーダーがザラザラになって切られている。

徹君にもアタリが来るが、針が外れてしまった。

アタリは捕らえるのだが、今ひとつ調子が上がってこない。

今度は、西村さんにアタリが来た。

潮目の中のベイトには、色々な魚が着いているようだ。

1キロ超のマハタが上がってきた。

「良いマハタが来ました」

美味しい高級魚だ。

潮目の真ん中に来ると、流れ藻や色々なゴミで釣り辛い。

「チョット、移動しましょう」

ベイトを探して、潮目を離れる。

海底に、小さな起伏が続くポイントに入る。

この頃から風が南東に変わり、少しずつ波が出始めた。

船も風に押されるように、潟に向かって流されていく。

「魚探に反応が出ています。ベイト柱が出ています」

直ぐに西村さんにアタリが来た。

「何やろ。叩く感じはないですね」

上がってきたのは、良型のメジナ。

「メジナがヒットしてくるんですね」

船首の方でも温水さんにアタリが来た。

これも、1キロを超す良型のメジナ。

「ジグにメジナが来ました」と、笑顔だ。

ジグにメジナがヒットするのは、私も初めて見る気がする。

徹君にも、メジナと思われるアタリが連続してくる。

「あっ…外れた」

どうしても、今日は針外れが起こってしまう。

「へぇー、ジグにヒットするんですね」

感心していた西村さんもジグに変えて、アタリが来た。

「あれ、余り引かない」

上がってきたのは、これも良型のメジナ。

南東の風が強くならなければ、もっとメジナのアタリが続いているはずなのだが…。

南東の風が強まり、これ以上釣りを続けるのは無理と判断。

高まる波の中、帰港した。