3月27日 鉛が冷たい
「途中で、ジグが抜ける感じがありますね」

潮が二枚潮になっているようだ。

「鯛ラバの鉛やエソが冷たいですね」

釣れたエソを素手で触ってみて、ヒヤッとした感覚を感じる。

苦戦する要素が満載の潮で、釣り開始する。

上潮の流れは、上り潮が沖に払い出している。

しかし、下潮は、南に向かっている。

「ゴツと当たるんだけど、針に乗らない」

温水さんのジグにアタリが来るのだが、イマイチ針掛かりしてこない。

私も、チョット鯛ラバを引いてみた。

1時間ほど経過したとき、何かが針掛かりしてきた。

アヤメカサゴが上がってきた。

「まあまあの大きさですね」

ベイト反応の有るところを探して、仕掛けを落としていく。

温水さんにアタリが来た。

35センチくらいの鯖が上がってきた。

「ベイト反応は鯖なら、もう少し活発に当たって欲しいな」

海の状況は、なかなか我々の思うようにはならない。

「ポイントを浅場に変えてみましょう」

水深40メートルあたりを攻めてみる。

温水さんにアタリが来た。

上がってきたのは、良型のオオモンハタ。

「これの前に強いアタリが来たけど、乗らんかった」

「直ぐに落としなおしたら、これが来た」

ハタが、ジグを追いかけていたのかもしれない。

しかし、ここから潮の動きが変な感じになってきた。

同じポイントで、コースを変えて船を流す。

すると、一回一回流すたびに、流れる方向が変わる。

「同じポイントを上手く攻められませんね」

「一々流れる方向が変わるのが、厳しいですね」

この厳しい状況を脱することが出来ないまま、納竿した。