3月4日 時化を回避
「ウネリがありますね」

裸バエのところで、波ウネリの様子を見る。

「時化を回避して、内場に行きましょう」

久松さん親子に湯地さんに少しでも良いポイントに案内したかったが、ここは安全第一。

内場も、南東からの高いウネリが入ってくる。

時折、目線を越えるウネリに、船が大きく上下する。

「この辺りから、流してみましょう」

満潮の潮止まり前だが、下り潮が動く中で、ベイト反応が少しでもある所から流していく。

湯地さんにアタリが来た。

ガンゾウヒラメと、エソがダブルで上がってきた。

「エソも大きいですね」と、苦笑い。

潮止まりを迎えた事もあり、少しアタリが遠のく。

時折ヒットしてくるのは、型の良いエソ。

「引き潮が動き始めました」

「ベイト反応も変化してきました。ベイトボールが出てきています」

鯛ラバ初挑戦の、久松さん(息子さん)にアタリが来た。

「重いです」

ラインが引き出されている。

ドラッグ調整して「時間はたっぷりあります。多分真鯛です。引きを楽しんでください」と、声かけする。

「ドキドキしますね」と、緊張の表情。

「見えましたよ。真鯛です」

73センチ、3.8キロの雄の真鯛。

久松さんとガッチリ握手して、祝福する。

「神経締めしておきますね」

血抜きもしっかりして、クーラーに納める。

久松さんのお父様にも、ほぼ同時にアタリが来たが、外れてしまった。

「残念でしたね。でも、又来ます」

そんな話をしていたら、お父様にアタリが来た。

良型のイトヨリダイだ。

これで、全員ヒットになった。

湯地さんにアカヤガラが来た。

「これって、どうします」

「持って帰ります。刺身が美味しいですよね」

「背中に長い骨がありますので、其処を避けていくと上手く捌けると思います」

昼過ぎになると、北の空に雨雲が広がり始めた。

「もうすぐしたら帰りましょうか」

皆さんに声かけする。

すると、久松さん(お父様)にアタリが来た。

「ガンゾウヒラメで、締めが出来ましたね」

久松さんの息子さんの真鯛で盛り上がり、お父様のガンゾウヒラメで釣りの締め。

「真鯛が嬉しいです」

港に帰って、記念写真。

桜が咲く頃は、真鯛が楽しい。